わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

金井美恵子『お勝手太平記』

二章目に、『文章教室』の主人公だった佐藤絵真が登場。手塚治虫みたいに、スターシステムになっている? 小説家のオバサンや桃子も出てくる? お勝手太平記 作者: 金井美恵子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2014/09/30 メディア: 単行本 この商品を含…

それはちょっと違う

昨夜は、腹は痛まぬのに下痢という不思議な状態。痛みに苦しむことこそなかったものの、それなりに疲労感はあって、丹田から下に今一つ力がこもらぬ、崩壊寸前のジェンガのような危うさにわれながら辟易とし、とっとと布団に入ることにしたのが二十三時。し…

ユニクロのフリース20周年記念広告

今朝の朝日新聞朝刊より。今のユニクロを築く最初の一歩になったのがフリースだったのだと思うが、今やこの商品、国民の一人に一着、ってなくらい浸透した「国民服」と言えるのかもしれない。戦時中みたいでイヤな表現だが。 この広告、たくさんの人がコメン…

David Sylvianが、新譜を出すらしい

iTunesとAmazonでは予約受付中になっている。iTunesは11/24のリリース、Amazonは輸入盤が12/2、国内盤が12/17の発売。ぼくは輸入盤を予約した。 それにしても、この美しすぎるジャケットってば…早く手に取って見てみたい。あ、音のほうも期待してますけどね…

今日の事件簿

-まだ首は痛いよ事件-ニラ醤油がくっせえのなんの事件-豆腐は二割引事件-赤ちゃんオレを蹴らないで事件-伊勢山皇大神宮事件-成田山工事中事件-パン屋がない事件-ドーナッツ100円事件

ソニー4KのPVに日本人の美意識を見た

凍てつくシャボン玉。あまりにもはかなく、そして美しい。撮影は海外みたいだけど、この刹那的な美は日本的かもしれない(制作スタッフも海外かもしれないけどね)。そして4K。あまり興味ないけど、この映像は美しいからぜひ4Kで観たいと思った。繊細さを、…

【気になる】増川宏一『日本遊戯思想史』

産経新聞10/26朝刊のブックレビューより。「遊びに対する考えの変遷」が書かれているらしい。書評を読んで知ったけど、「人はなぜ遊ぶのか」というテーマの学術研究って、やっぱりホイジンガからはじまってるのか。ふーん。 日本遊戯思想史 作者: 増川宏一 …

金井美恵子『お勝手太平記』

二枚の絵はがきのおかげで気持ちよく読みはじめている。ちょっといじわるな手紙魔のおばさんが、いろんな人に出しまくったくそ長い手紙、というスタイルで展開している。初期の『岸辺のない海』、90年代だったかな、の『柔らかい土をふんで、』、00年代の『…

痛みと稼働域、あるいはバランスの狂い

五時五十分起床。早朝から仕事をはじめるが、突然首の付け根、背中側の骨がぽこっとしているあたりが痛みはじめた。上下左右とも稼働域が狭くなっている。特に上下が厳しい。視線を下に向けると痛むので、資料を見ながらキーボードを叩くという作業ができな…

金井美恵子の大盤振舞い

金井美恵子の新作『お勝手太平記』、読もうと思ってページをめくったら…金井久美子作のコラージュをあしらった絵はがきが、2枚も入っているではないか。金井美恵子の大盤振舞いだ。ケチおばさんじゃないんだね。今までの著作を読んで、そんな印象を勝手に抱…

熊野さんの新書を上下巻セットで購入

「群像」11月号に掲載されていた大澤真幸/熊野純彦/鷲田清一という現代を代表する三人の批評家の鼎談がやたらめったらおもしろかったのだが、残念ながら熊野純彦の作品は読んだことがなかった、というわけでポチッてみた次第。熊野純彦といえばレヴィナス…

広告/マーケティング関連の書籍を2冊ほど購入

日々精進、ということで、仕事のお勉強のために2冊ほどポチった。2冊ともちょっと古めなのだが、内容はまったく色あせていない…はず。 1冊目は、博報堂の軽部拓氏が十年前に書いたもの。先日、宣伝会議セミナーで話を聞き、興味を持ったので買ってみた次第。…

大澤真幸/熊野純彦/鷲田清一「批評とは何か」読了

「群像」11月号掲載。小説に書かれるシンギュラリティー(特異性)、その先にある、作者すらも気づいていなかったかもしれぬ普遍性を読み取り、顕在化までの経緯を鮮やかに描き出すこと、それこそが批評の役割なのだ、と大澤氏は説く。ぼくが惹かれる小説は…

大量の日

五時二十五分起床。デスクの掃除だの便所掃除だのやっているとあっという間に時間が過ぎてしまうので早く起きざるを得ない。猫たちは瞬間最大風速的に大騒ぎをしている。大量のシッコ。インコのぷちぷちは換羽で大量の抜毛を巻き散らかしている。 七時四十分…

赤瀬川原平、逝く

朝刊で、(尾辻克彦)が他界したことを知った。20代・30代は、彼の若いころのぶっ飛んだ芸術世界に憧れ、超芸術トマソンに関心を抱いて街をさまよい、尾辻克彦名義の小説や、赤瀬川原平名義のエッセイを読みふけっていた。講演会にも行ったことがある。 近年…

大澤真幸/熊野純彦/鷲田清一「批評とは何か」

「群像」2014年11月号掲載。アカデミズムと現代の批評・評論シーンとの距離感、そしてなによりも、論文と評論の違いという問題が、よくわかる。ぼくが興味をもつのは、評論であり、批評だ。このベクトルで戦いつづけているのが、このテーマについて話しあっ…

どこが違うのかはわからないが、違う

六時起床。なぜか動線の定まらない、とっちらかった朝。秋も終わりに近づくころだというのに夏が後ろ向きでおどけながら、しかし実のところはそこそこ弱った状態で戻ってきたような天気。雲の広がり方だけは、かろうじて秋。 掃除、麦次郎の皮下輸液などを済…

adidas runningのシリーズ広告 〜社会貢献の先に利益がある、のかな

最近、adidasが展開しているランナーをターゲットにしたシリーズ広告(https://www.facebook.com/adidasJP?fref=photo)。週末ランナーなので興味深く見ている。3枚とも、PCの壁紙にしたい。ちょっと小さいのでムリなんだけどね。 広告・販促業界では「イン…

大澤真幸「〈世界史〉の哲学 近世篇13 世界の中心へ、縁へ、海へ」

「群像」11月号掲載。近世のキリスト教世界における、エルサレム=中心を目指す志向と、大洋=縁を目指す志向は決して対立するだけものではなく、むしろ深く関係しあっている、と著者は説く。 キリスト教の聖地への求心化する志向性と異邦の領域を彷徨する遠…

これは淫夢だろうか/サーバを移す

陰毛が邪魔に感じたのでハサミでざくっとカットしたら睾丸まで切れてしまい中身がはみ出たのだがなぜか血は出ずタマは緑色をしていた、という夢を見た。これは淫夢だろうか。六時三十分起床。 動物たちの世話と自分の身支度を済ませ、秋晴れの、遅めの朝日を…

大澤真幸「〈世界史〉の哲学 近世篇13 世界の中心へ、縁へ、海へ」

「群像」11月号掲載。世界=経済として近代世界システム、すなわち資本主義の起源は十六世紀にあるという主張から今回ははじまる。 カール・シュミットの「人間は本質的に陸の動物であるが、純粋に大地的ではなく、海を志向する要素も合わせ持っている」と定…

マーケティングとアートと夕陽

六時四十五分起床。いや、五時半には目が覚めていたのだが、そのまま花子に頭をベロベロと舐められるのを避けつつ、夢見心地、と表現すると心地よさそうだが、頼むからやめてくれ、という懇願と逃避とが入り交じった複雑な心理のまま夢とうつつとを行き来し…

本田哲也/田端信太郎『広告やメディアでひとを動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』

この本、挑発的なタイトルで業界ではかなり話題になっている。田端氏は、リクルートで「R25」を立ち上げ、LINEの仕掛け人としても有名な方。知らなかったけど。 第1章では、より多くのターゲットにアピールしたいのなら、マス広告による絨毯爆撃的な出稿は…

古井由吉「雨の裾」読了

「群像」11月号掲載。気づけば、身体を重ねあったばかりの関係である女が、余命いくばくかとなった主人公の母を、主人公以上に献身的に、慣れた手際で世話をする。彼女が献身的になればなるほど、主人公との心の距離は離れていく……。 複雑かつ玄妙な男女の機…

模糊とつながる

五時五十分起床。何者かに家宅侵入される夢を見たのだが、ひょっとしたらその何者かは自分のようであり、家宅侵入している家は自分の家ではないのかもしれず、そして家宅侵入される自分は自分ではないのかもしれず、空間も時間も自他の区別も曖昧模糊として…

古井由吉「雨の裾」

「群像」11月号掲載。隔月で掲載されている連作短篇の六作目。気まぐれで激しい降り方のつづいた今年の梅雨の記憶から、二十数年前の高層ビルの上で赤ワインを飲みながら眺めた強い雨の記憶が呼び覚まされ、その場をともにした友人の、がんに倒れた母を毎日…

マルサンの「ひとつ上の豆乳」

最近は牛乳をほとんど飲まない。朝食はフルグラを食べているのだけれど、かけるのは牛乳ではなく豆乳。コープブランドの成分無調整豆乳、そして「ふくれん」のふくゆたかという豆を使った同じく成分無調整豆乳。この二つがお気に入り。どちらも1リットルパッ…

「防犯講習」のメモと疑似幽体離脱

五時五十起床。奇妙な夢を見たという朧げな記憶だけが残っている。慌ててメモを取ったのだが、見返してもまったく内容を思い出せない。メモには「防犯講習」とある。 仕事。某案件のアイデアの取りまとめ。数が多すぎて、ゴールどころか、その作業自体が遠く…

四元康祐「偽詩人抄伝」

「群像」11月号掲載。7章めあたりで、なんだか自伝小説っぽさが急に色濃くなってきた…。昨日は詩の歴史に関する部分に大興奮していたけれど、今日は冷静に読めている。 群像 2014年 11月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/10/07 メディア: 雑…