わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

磯崎憲一郎『世紀の発見』

主人公の少年に聞こえる、秘密にしろ、誰にも話すなという幻聴。そして不思議な性格と行動を繰り返す(ように少年には見える)母。少年は幻聴と母とを結びつけて考える。世界は少しずつ、非現実性を帯びていく。 母が雑種の白い犬が亡くなるたびにおなじよう…

安堵の(でもないはずだがひとまず安堵の)

間に合わないのか、とつい最悪の状況を考えてしまうくらい、仕事が立て込んでしまっている。眠れていないのだろう、五時半には完全に目が覚めてしまい、ちゃっちゃと身支度し、おしっこを失敗した麦次郎のトイレを清め片付け、体重測定の時に握られるのがイ…

頭脳と肉体、そのねじれ

五時四十五分起床。体は眠いのに頭は冴えてる。最近、こんなことが多い。 仕事。午前中は連絡ラッシュでほとんど作業できず。午後は一転して静かになったので集中できた。が、集中しすぎて疲労困憊。何も考えられなくなってしまった。 麦次郎もコジコジも元…

カズオ・イシグロ/土屋雅雄訳『わたしを離さないで』読了

最近は、緻密に計算された構成の作品はほとんど読んでいなかったし、そのような作品におもしろさも感じられないようにもなりつつあった。本作は、まさにぼくが最近よんでいなかった作品の典型という感じ。 ぼくの好みではないのは確かだし、手記風に書かれて…

落語心中とゲッターロボ

六時三十分起床。いつもどおりの休日の朝。猫とインコの世話をし、観葉植物を数時間だけ陽に当て、たっぷりと水を与えた。 休日ではあるが、午前中は仕事。某カタログ案件のコピー。午後もやろうかと思っていたが、月曜以降でなんとかなりそうな気がしてきた…

カズオ・イシグロ/土屋雅雄訳『わたしを離さないで』

かなり時間かけて読んでるけど、やっとこさ、もうすぐラスト。ここまで読んで、なぜ作者が(いや、訳者が?)手記風にこの作品を書いたのか、ちょっとわかったような気がする。 わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) 作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄 出版…

女優と中国雑伎団

五時十五分、何かに取り憑かれたように目が覚め、麦次郎にゴハンを与える。夢見がヘンだった。中国雑伎団に入団した綾瀬はるかが、三歳くらいの子どもの団員の肩の上に乗って身体を小さく小さく折りたたみ、顔だけになって子どもの顔の部分に張り付き、顔は…

今日のめでたい事件簿

頭痛事件 でも仕事事件 相談事件 カルガモの子は中学生くらいかな事件 十二羽いる!事件 ひとまず予定以上事件 え、夕海ちゃん大賞じゃん!事件 ハラミ事件 Dモーニング:最新のモーニングや名作漫画が毎週読めるアプリ Excite Japan Co.,Ltd. ブック 無料

週刊モーニング

遠い親戚の夕海ちゃん(会ったことはないが従姉が仲介してくれたのでFacebookでつながってる)の描いたマンガが、デジタル版「Dモーニング」に奨励賞受賞作品として掲載されていた。万歳。次作はちばてつや賞の最終選考に残っている。がんばれ夕海ちゃん。 …

慌ただしかったので軽めに書きました

五時三十分起床。じめっとした、梅雨を思わせる朝。しかし雨は降っていない。外に出てみると湿度も温度もさほど不快ではない。 麦次郎、おしっこ大失敗。だが機嫌はよさそうだ。 仕事。某案件の資料をせっせと読み込む。 午後は外出。後楽園で某案件の打ち合…

カズオ・イシグロ/土屋雅雄訳『わたしを離さないで』

延長を求めてマダムの元にやって来たトミーとキャスは、ついにヘールシャムとは何だったのかを知る——。 クローン技術の倫理的問題はずいぶん前から指摘されていたが、こうして物語化されると、問題のリアルな重さに押しつぶされそうになる。 わたしを離さな…

濡れる枕

五時四十五分起床。目覚ましのアラームがなるよりも先に、枕がヨダレで濡れているのに気づいて目が覚めた。情けない。 コジコジのカゴ掃除、麦次郎の皮下輸液160cc。ふたりとも好調。 仕事。ある程度作業をこなしてから銀行に向かい、事務処理を済ませる。蒸…

今日の事件簿

なんだかあわただしい事件 でも夕方一瞬時間が空いたので居眠りしちゃった事件 作業量は増えたのか減ったのかよくわからん事件 コジコジがどんどんセキセイインコっぽくなってきた事件 麦次郎ずーっと玄関で寝ている事件 ↓今日のお仕事の資料 イタリアン・テ…

じゃじゃ洟

五時三十分起床。朝から鼻水が断続的に出ている。収まるタイミングはあるが、一度出はじめると手がつけられなくなる。じゃじゃ馬ならぬ、じゃじゃ洟。ノドも痛む。咳も出る。 猫とインコの世話を早々に済ませて仕事に取り組む。集中している間は大丈夫なのだ…

カズオ・イシグロ/土屋雅雄訳『わたしを離さないで』

またまた読書再開。 二度目の提供で体調が悪化したルースは、静かにこの世を去る。そしてついに、キャスはトミーの介護人になることを決意する。 ここまで丹念に描かれた人間関係が、ここにきて一気に収束に向かっていく…。 わたしを離さないで (ハヤカワepi…

不自然な不安

六時三十分起床。晴れ。初夏ってるなあ、とつくりたての造語をつぶやきたくなるほどの青空。 昨夜は寝入りっぱなに飛び起きて麦次郎のゲロを始末した。今朝は麦次郎が豪快にトレイの中から外に向かって飛ばし続けるオシッコをペットシーツで受け取って始末し…

こぼしブラザーズ/カルガモのヒナ祭り

六時三十分起床。晴れ。だが曇りがちなので、室内の観葉植物は外にだしてたっぷり水を与えてあげたが、布団は干さなかった。 観葉植物だけでなく、麦次郎とコジコジも世話をする。麦次郎はおしっこを猫トイレの外に大量にこぼし、コジコジはゴハンを大量にカ…

ぼけられると困る、ツッコミが甘くなる

五時四十五分起床。今朝も麦次郎と外を眺める。カルガモの親子が元気よく善福寺川を泳いでいた。ちびっ子は八羽もいた。気ままに蛇行したり止まったり水面をつついたり。 午前中は東京ビッグサイトへ。教育ITソリューションEXPOに出展している得意先のブース…

「週刊モーニング」

従姉のダンナの兄の娘、だったかな、つまり血はつながっていない遠い親戚、のユミちゃんが、モーニングの新人賞の二次選考を突破したらしい。前回は佳作だった。かなり難しそうだが、がんばってほしいなあ。 「グラゼニ」ヘボヘボ合戦。 「宇宙兄弟」なるほ…

数秒前を馬鹿にする

五時二十五分起床。日ごとに早く目覚めるようになってきているが、覚めているのは意識のほうだけで、体はとりわけ下半身が重く気だるい。数分もすれば消えるだるさではある。気にもせぬまま起き上がるのだが、目覚めてしばらくは、この体は動くのか、急に重…

津村節子「切り取られた世界」

「新潮」2016年6月号掲載。 この作家、たぶん読むのは初めて。 スケールが大きく空想的な印象のタイトルだが、津村本人とおぼしき老女性作家がコロンで大腿骨を骨折し三週間ほど入院した時の経験を私小説的につづった作品。夫・吉村昭や師匠(になるのかな)…

ない日

五時四十五分起床。晴れ。麦次郎、今日は比較的おとなしい。コジコジもおとなしいが、午後からはテンションが上がっていたようだ。 仕事。午前中はあれこれと、とっかえひっかえ。午後からは一本に絞って集中。 夕方、西友へ買い出し。 あっという間に一日が…

今日の事件簿

眠い事件 暑い事件 ずぶ濡れ事件 眠い事件(2回目) 髪の毛ぼわぼわ事件 迷い事件 体力消耗事件 眠い事件(3回目) 仮眠事件 ふう事件 眠い事件(4回目) 麦次郎、宅配便が来てもどかなかった事件(荷物をこんなふうに積まれてしまった事件) Sanpellegrino(…

古井由吉「ゆらぐ玉の緒」

「新潮」2016年6月号掲載。 立春を過ぎた頃、仕事を終えたものの眠れず夜風に当たりに外へ出た、古井さん自身がモデルと見られる語り手の小説家は、明かりの灯った居酒屋で知り合いの老人と出会い、盃を交わす。老人は他愛もない夢ばかり見るようになったと…

ゲロまみれにさようなら

五時三十分起床。麦次郎に何度もあれこれ命令される。オシッコの始末二回、ゴハン一回、外に出すの一回。そのくせ、腹をウリウリすると怒られる。 コジコジは一人遊びが激しくなっている。 冬物のカーペット、麦次郎のゲロでひどいことになっていたのでゴミ…

一羽飼いの理由

六時三十分起床。朦朧。血圧を測ったら107-59だった。家系的に高血圧気味で食べ物に気を使ったりしているのだけれど、今朝は最低血圧のほうが尋常じゃなく低くなってしまっている。10km以上ランニングした翌日は血圧が下がる傾向があるものの、これは異常。…

赤青鉛筆の、色のつなぎめ

赤青鉛筆が好きだ。 好きだから、大事に使う。安価なものなので誰かにもっていかれたりなくしてしまったり、ということも多いが、自宅で仕事をするようになってからはそれがなくなり、最後まで使えるようになった。 で、ついに赤のほうを、青とのつなぎめの…

戸田山和久『哲学入門』

読書はスローペースで読みすすめているコレを少しだけ。やっと「表象」の章が終わり、「目的」へ。自然界にあふれる情報の主体的な認識と解釈。情報の交通が自然発生するメカニズムって感じかな。この本、『科学的哲学入門』としたほうがいいんだけどな。 そ…

空と痛み

六時三十分起床。いい天気だ、と朝日に目を細めたのもつかの間、たちまち空が曇りはじめた。しかし身支度を進めていると、知らぬうちにまた晴れている。麦次郎を外に出す。まぶしいと感じているのか、それともクセなのか、微かに目を細めるような仕草をまじ…

磯崎憲一郎「鳥獣戯画」(5)

「群像」2016年6月号掲載。 語り手の小説家の存在は完全に消え、モデル出身の女優の人生が延々と語られている。内容は暴走しているわけではないというのに、次号の内容がまるで読めない。 群像 2016年 06 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/…