わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集」

表記の統一や漢字の使い分けに便利な必需品が、常用漢字の改訂に伴いバージョンアップしていたらしいので、慌てて注文。辞書は「大辞林」と「新明解」、それからiMacにインストールしている「大辞泉」を使い分けているが、この「記者ハンドブック」も併用し…

町田康『人間小唄』

陥れる。 登場人物の感情の起伏がまったく感じられない。冷たいというのではない。妙な人間くささはあるのだが、それがまともな方向を向いていない。そして、淡々としている。淡々と、異常な描写と異常な発言を、揺らぎながら繰り返している。人間小唄 (100…

眠りながら書く、書きながら眠る

渇きを感じて目が覚めるのか、猫に起こされて目が覚めるのか。判然としないが、起き上がってはコップに一杯水を飲み、騒ぐ猫をあやしたりゴハンを与えたり、を何度か繰り返すうちに朝が来た。六時起床。眠ったという実感がない。 午前中は書斎に籠もって某案…

京橋・ギャラリーモーツァルト 結城幸司「私は人(アイヌ)のくにがみたくてみたくて…」展

ピーター・バラカン氏がツイッターで紹介していたので気になって行ってみた次第。アイヌの神話をモチーフにした木版画。古代の人々の刺青を思わせるような幾何学模様とともに、熊をはじめとするさまざまなアイヌ神話のモチーフが荒々しく彫られている。とに…

町田康『人間小唄』

主人公は、気に入らぬ作家にテロを仕掛ける。といっても、町田康だからいわゆるテロという感じになるはずがなく……。 遊びは多いが迷いがなく、一直線に進む感覚が『告白』よりも強い。『宿屋めぐり』は文体も内容もブレにブレまくっていて、そこが作品の大き…

わからないし、わかりようもない

鼻は詰まる、おまけに垂れる。喉の痛みは治まらず、夜になると乾いた咳がかすれた音をたてるようになった。これを、治りかけの症状と捉えるべきか、悪化と捉えるべきか。過去の経験から察するに、治りかけなのだが。体力だけが身体の底のほうで恢復した妙な…

町田康『人間小唄』

猫がうるさかったり体調悪かったりで、数ページしか読めていない…。なら日記に書くな、とセルフつっこみを入れてみる。人間小唄 (100周年書き下ろし)作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/19メディア: 単行本 クリック: 80回この商品を含むブ…

ぶり

風邪、まだ抜けきっていない様子。いや、それともぶりかえしたのか。六時半に起きてチャッチャカとドウブツの世話だの掃除だのに精を出したが、午後にはエネルギー切れになってぶっ倒れてしまった。 「ぶりかえす」の「ぶり」って何だろう。「振り」なのだろ…

町田康『人間小唄』

わけのわからん短歌をいきなり送りつけられた主人公が、勝手にそれを解釈していくところから物語ははじまる……。しょっぱなから町田節が全開。人間小唄 (100周年書き下ろし)作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/19メディア: 単行本 クリック:…

ますむら・ひろし『アタゴオルは猫の森』(16)

なんか好戦的できな臭い巻。それはそれでおもしろいのだが。アタゴオルは決してユートピアではない。アタゴオルは猫の森 16 (MFコミックス)作者: ますむらひろし出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2010/10/23メディア: コミック購入: 2人 クリッ…

Maybe I've got well.

六時起床。喉の痛みは多少マシという程度。でもまあ、なんとかなるかな、と起き上がると、腰やら膝やらがガクガクになっている。発熱した後の感覚に近い。どうやら寝ているうちに熱が上がり、そして平熱に戻ったらしい。空を見る。すっきりと晴れている。身…

キャチャコール

午前中は仕事をしたが、強烈な喉の痛みに屈してしまった…。医者に行って薬をもらい、午後は(あえて死語を使うが)バタンキュー。 はよ恢復させて週明けまでに仕事片付けないと。風邪とごはん―ひく前ひいたひいた後作者: 渡辺有子出版社/メーカー: 筑摩書房…

キャチャコール

Maybe I catch a cold. 一日仕事をしていたが何となく喉が痛くて午後になったら確実に痛くなって夕方になったら鼻水も出てきたので今日は大人しく寝ることにします。風邪の効用 (ちくま文庫)作者: 野口晴哉出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/02メディア…

今日の事件簿(行動篇)

おしっこしそびれ事件 波動砲発射口は青かった事件 生まれてはじめてまるっと「相棒」観た事件

今日の事件簿(睡眠篇)

五分の寝坊事件 仕事しながら居眠り事件 三十分も昼寝事件 電車で惰眠事件 風呂で居眠り事件あるいは「孤独の発明」読めず事件

三浦雅士「孤独の発明」(12)

「数」と「理性」という切り口から孤独の本質に迫る。小林秀雄と数学者・岡潔の対談の引用部分はおもしろかった。乳幼児の身体性が、数の認知と理解の基礎となるとは。群像 2010年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/11/06メディア: 雑誌購…

peace or piece?

勤労感謝の日は働く人に感謝する日、ということは働いている人同士、相互に感謝し合うべきなのだろうが、その意志の交通がこの祝日に具体的な形で目に見えるということはまずない。休日にされたら取引先との交流はその日一日途絶えるわけだから。働く人全般…

David Sylvian & Robert Fripp「Every Colour You Are」「Firepower」

こっちのほうが好きです。前者、オリジナルはJapan実質再結成のRain Tree Crow。Sylvianの書いたもののなかで一番好きな詞。後者はSylvian & Frippのオリジナル曲で、91年のドラムレス・トリオでの来日公演でも原形となった曲が披露されている。最終バージョ…

Blankey Jet City「ロメオ」

特にブランキーに思い入れはないのだが、キライではない。この動画は、おそらく世界一キマッている曲中のギター交換。 LAST DANCE [DVD]アーティスト: BLANKEY JET CITY出版社/メーカー: ポリドール発売日: 2000/09/20メディア: DVD購入: 4人 クリック: 34回…

高橋源一郎「日本文学盛衰史 戦後文学篇」(13)

「群像」12月号掲載。『SR サイタマノラッパー』という映画/小説を通じて、戦後青春文学を読み説こうという試みの第一回目、ということ、なのかな。作品中で紹介された「韻神」というヒップホップグループの詞はかぎりなく現代詩的でおもしろかったけど、映…

完結型もとい簡潔型

六時起床。早朝から仕事。比較的順調に進んではいるのだが、なんだか深度が足りないような気がする。気づけば夕方になっていた。 雨なので散歩はできず。

けらえいこ『あたしンち』(16)

ユズヒコの反抗期の描写のレベルが上がっている。あたしンち 16作者: けらえいこ出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー発売日: 2010/10/29メディア: コミック購入: 2人 クリック: 27回この商品を含むブログ (30件) を見るけらえいこの作品はこちら…

All or Nothing

六時半に起きて身支度して動物の世話して掃除して休憩してカミサンと家を出ててんやで天丼食べて電車に乗って乗り換えてゆりかもめに乗ってレインボーブリッジでちょっとテンション上がって青海で降りてヴィーナスフォートに行って以前建築の勉強してて今は…

保坂和志「未明の闘争」(14)

猫と語り手との関係、あるいは語り手と妻との出会い。壮大なる脱線小説。群像 2010年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/11/06メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (12件) を見る保坂和志の作品はこちら。

気づけば鳥ばかり見ている

六時三十分起床。天気がよいので善福寺川沿いの遊歩道を走った。コガモ、カルガモ、オナガガモ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ、ムクドリ、ヒヨドリ、ドバト、スズメ。加えてカワセミ。しばらく並走した。ほか、動物は犬猫多数。植物は柿の実、…

山崎ナオコーラ「昼田とハッコウ」

「群像」12月号掲載。パピコ。群像 2010年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/11/06メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (12件) を見る山崎ナオコーラの作品はこちら。

就寝前の数秒分

昨夜は十二時ごろまで仕事をしていた。日付が変わってから風呂に入り、出たらすぐに寝ようと思っていたのだが、目論見は見事にご破算。花子がしきりに廊下を往復し、やれ水を汲めだのおしっこがしたいだの猫トイレが汚れているからおしっこできないだのおし…

今日の事件簿

遅れていますよ事件 パン買いすぎ事件 十年ぶりのカニパン事件 顔が痒い事件 カミサンが喪中はがきをいただいたけど「年賀状はいつものようにお待ちしております」と書いてあったよ事件 ダンボール事件

田中慎弥「燃える家」(2)

「群像」12月号掲載の、連載2回目。白紙の読書感想文、死んだ鳩を観察した思い出、その鳩を観察した場所に家を建てて住んでいる同級生の女子、元売春婦で今は汚い身なりで街を徘徊していたが死んで蟹に身体を喰われていたババア、そのババアの孫にあたる主人…

青汁の記憶

目覚めた直後に寒さを感じるようになった。自分の体温で十分に暖まった布団に潜り込んでいるというのに、寒さはそのぬくもりを打ち破りくぐりぬけるようにして身体に到達し神経を刺激する、のだろうか。仕組みはよくわからないが、ひやりとした感覚に思わず…