わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

大澤真幸「〈世界史〉の哲学 近世篇(18) 知性の不安」

「群像」6月号掲載。まだ半分しか読めてないんだけどさ。 前回は、中世までは分離していた知性の主体と経験が近世においては同一の主体に統一され、それが近代科学の成立や大航海時代のの冒険(探検)につながっていく、という話だったのだが、今回はこの過…

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「1+1」。小さな事務所で何かの研究のための資料整理の仕事をする男のモノローグ。男には事務担当の女性と、もう一人自分とまったくおなじ仕事をする同僚がいるように描かれているが、読み進めているうちに、どうやらコイツは男のもう一つの人格、ほとんどカ…

太宰治「富嶽百景」

昼間に観ていた番組にピースの又吉が出ていて、嵐のニノに大宰のよさをプレゼンしていたので、ふと思いついて、読み返してみた。基本的に大宰には無関心なのだが、この作品と「女生徒」は好きで、何度か読み返している。 だらしなくてなまけものな、大宰とお…

RICE/もう怖くない/季節の食

六時起床。昨日痛めた膝、ほぼ痛みは引いているようだが、階段を上ったり降りたりすると痛む。痛み、こわばる。筋が動くことを頑固に拒絶しようとする。何度かアイシング。そしてサポーターで圧迫。いわゆるRICE処理と言ったか、スポーツでのケガの場合の処…

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「ゆるやかな街」。不倫をしていながらも客観的かつ冷静に自分を見つめてはいるが身勝手とも言えなくもない論理というかいいわけというか逃げ道というかをぶつぶつと語りつづける女のモノローグ。最初から最後まで、句点が一つもない。『小春日和』や『柔ら…

痛いのでちゃちゃちゃっと書きます

六時起床。午前中は掃除に精を出す。午後は仕事。 夕方、ランニングへ。石神井方面へ約11km。ラスト数百メートルで軽く膝が痛みはじめる。シャワー後、しっかりアイシングしたらかなり和らいだがまだ違和感は残る。ちょっと体調が悪かったり、工事中の道が多…

今日の事件簿

あれ微熱かな微熱というほどですらないかな事件 あまり食欲がない昼事件 家出た途端に雨事件 飯田橋の五叉路わけわからん事件 会ったことがあるような新規営業事件 汗だく事件 疲れすぎて動けない事件 結局二時間も寝ちゃった事件 やっぱり風邪かなんかだっ…

切れ味は変わらない

五時四十五分起床。昨日より湿度が高いのか、部屋の空気が目覚めたばかりの体にじっとりとまとわりつくような感覚。その重さが頭の中にまで伝播するようだが、一度起きればすべて吹っ切れる。残るのは眠気だけだ。 仕事。進めたり、待機したり、急に対応した…

おっさん

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「沈む街」。不倫相手に、駆け落ちを裏切られる(であろう)男。その主体は作品内で幾度も危うくなり、相手のことを思うたびに行間に消え、相手の見え見えな言い訳に押しやられてしまう。 砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集 (講談社文芸文庫) 作者: …

たちまち小学生男子のように

五時五十分起床。目覚めるや否や、今日は何をしなければいけない日なのかを考えはじめている。完全なるワーカーホリック、しかもかなりの重症の兆し。だがその兆候はすぐに消え、腹が減っただの、目がかゆいだの、他のことにばかり、注意力散漫な小学生男子…

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「春の声」。どちらかというと夏なんだけどな、印象は。「調理場芝居」の続編的内容。前作のほうがテンションが高く構造も入り組んでいておもしろかったかな。 砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集 (講談社文芸文庫) 作者: 金井美恵子 出版社/メーカー…

今日は軽めに

六時起床。昨夜は入浴後に急遽仕事に対応することになり、日付が変わってからも作業していたのでまぶたが重い。 仕事。緩やかにスタートし、夕方に激務となるも、すぐに落ち着き、そして夜、明日の波乱を予感させるメールが何通か。ふう。

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「調理場芝居」。幼い頃の記憶と現在、二つの時間が混在し、混濁していくなかで、主人公は記憶の世界も現在の世界も、丹念に描かれたすべての記憶や経験を揺るがし否定するような出来事を思い出す。その瞬間、作品は全否定され、振り出しに戻る…。 時間は一…

地震、虫の

五時五十五分起床。胃腸の不調は治まっているようだがそれを気にしていたせいなのかそうでないのかよくわからぬが、試験前の受験生みたいな浅い、緊張感のある眠り、あるいはまどろみのなかからの目覚めは、不調ではないはずの体を鉛でも流し込んでキンと冷…

第715回デザインギャラリー1953企画展「越境のデザイン crossing borders」

大好きな松屋デザインギャラリーの企画展。コンセプトは「今までの領域ではカテゴライズできない、コミュニケーションやプロダクト、空間やエンジニアリングという領域を横断する試みに焦点を当てた “越境のデザイン”」だそうだ。展示されたプロダクト自体は…

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「もう一つの薔薇」。不条理的な展開。カフカっぽいというか、つげ義春の「ねじ式」っぽいというか。 砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集 (講談社文芸文庫) 作者: 金井美恵子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/10/11 メディア: 文庫 この商品を…

いつもより念入りに

六時起床。夢のなかでも仕事をしていたようだが、詳細はいつものごとく、さっぱり思い出せない。夢メモには「飲食業界」としか書いていなかった。 八時半、仕事を始めようとするも、なぜか疲れと眠気にドドドッと襲われ、気がつくと三十分が過ぎていた。寝て…

今日の事件簿

おそうじしました事件 発芽米事件 麦次郎あんた調子に乗りすぎだよ事件 ちョっこし暑い吉祥寺事件 唐揚げいっぱい事件 10.9kmラン、虫いっぱい事件 IPPONグランプリすげえ事件

今日の事件簿

早起きしたけど事件 麦次郎ウンコまき散らし事件 おばさん三人でうるさいよ事件 よくみたらそんなにおばさんじゃなかった事件 え、そんだけ?事件 カツ丼さほどうまくない事件 脳みそが今一つ回らない事件 しらすおろし事件 鉄男ではないですが事件

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「花嫁たち」。列車の旅の途中で男がつぎつぎと出会った花嫁候補(と明記されていない人もいるが)たち。二十世紀中盤であろう時代設定とどこの国かわからない舞台設定、そしてあまりにいい加減で奔放な主人公の振る舞いは、なぜだろう、ホドロフスキーの「…

夢と天気/結婚記念日

元ZELDAの亜子さん、サヨコ、チホさんがそろった姿を久々に見て(というか、みんなと直接会っていた)、大号泣する夢を見た。目覚めると激しい雷雨だった。夢と明け方の空、関連性は当然ながらない。だがつい、何かを底から読み取ろうとしてしまう。 五時四…

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「境界線」。夢と現実の境界線。「ぼく」と「わたし」の境界線。現在と過去の境界線。海と岸辺の境界線。生と死の境界線。さまざまな境界線がめまぐるしく登場し、過剰に多弁で難解な文体とともに、読者は境界線のあちらとこちらをただひたすらに漂わせられ…

最終日の夜はスペイン弁当で

五時三十分起床。というより自然に目が覚めてしまう。ジジイか、と自分にツッコミを入れる、という朝がずっとつづいているような気がするのだが、記録を取っているわけではないのでわからない。 早朝から仕事。見積数件を作成してから、掃除と麦次郎の皮下輸…

金井美恵子『砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集』

「声」。勘違いおっさんと勘違い少女の、小説家へのナンクセ。 現実と非現実の境界線を見失った人って、扱いにくいよなあ… 砂の粒/孤独な場所で 金井美恵子自選短篇集 (講談社文芸文庫) 作者: 金井美恵子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/10/11 メディ…

仮眠の扱い

五時四十分起床。眠い。この日記を書いている今も眠い。だが日中はさほど眠くなかった。とはいえ電車に乗っているときは眠かった。だから寝た。といっても寝たのはほんの十分くらいなので熟睡はしていない。人は熟睡以外の睡眠時間を睡眠時間にカウントして…

簡潔に

五時四十五分起床。早朝から仕事。午後、少しだけスーパーへ買い出しに行ったが、ほかはひたすら仕事。仕事以外のことは何もしていないに等しい。いや、読書はしたか、少しだけ。読みかけていた大澤真幸×酒井啓子「イスラームの不思議」の後半。イスラームで…

大澤真幸×酒井啓子「イスラームの不思議」

「群像」六月号掲載。『〈世界史〉の哲学 イスラーム篇』出版記念対談。ひとまず前半だけ読んだ。要するにこの作品の総集編的内容なのだが、酒井啓子というアラブ政治学者(でいいのかな)が対談相手になることで、ともすると仮説のオンパレードになってしま…

擬音の日

六時起床。脳みそも体もモワーンとしていて、自分のものではない感じ。取り切れていない疲れと若干の寝不足を感じながら、猫のトイレをザラザラと片づけたり、モフモフと布団を干したり。昨日のランニングの心配事だった左足のアキレス腱周囲炎は感じられな…

無敵

六時起床。決して強くはないが傘が必要な程度の雨が路面を濡らす。湿度の高さと気温の高さが梅雨入りと錯覚させる。 午前中は掃除、アイロンがけと家事に精を出す。 「メレンゲの気持ち」を観ながら昼食。樹木希林の止まらないトークがおもしろすぎる。個性…