わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

万年筆

最近、万年筆で作業することが増えてきたせいか、万年筆を新たに手に入れたいと思うようになった。ぼくはコレクターではなくて完全実用主義なので、デザインの美しさなどはあまり求めていない(まったくこだわらないわけじゃないけど)。書きやすさばかりを…

絲山秋子『妻の超然』

表題作。うん、思ったことは昨日とおなじです。 今のところ、そんなふうに読める。妻の超然作者: 絲山秋子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/09メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 35回この商品を含むブログ (49件) を見る絲山秋子の作品はこちら。

鳥祭

六時三十分起床。台風は過ぎた。雨も風もやんだせいだろうか、善福寺川では鳥たちがハイテンションになっていた。上空ではヒヨドリがヒーヨヒーヨと鳴き叫びながらあちこちをギュンギュンと飛び回り、川では鴨たちは夢中になって水面に顔を突っ込む。コサギ…

絲山秋子『妻の超然』

表題作。破綻することで成立する夫婦生活。危ういバランス、というわけではない。むしろ安定している。その基底となっているのが夫に対する妻の不満。不満をくすぶらせたまま暮らす。それによって生活を維持している。浮気中(と妻が決めつけているだけかも…

たぶんニセの記憶

六時三十分起床。台風が近づいている。子どものころは最悪の被害を想像して怖れを感じる一方で、その破壊的な力に妙な興味を抱き、嬉々としていた記憶がある。木々を容赦なく揺らす風の音、アスファルトを突き抜けるくらい激しい雨、目まぐるしく形を変えな…

町田康『人間小唄』

書き下ろし新作。ヒジョーに楽しみなのだが、先に『妻の超然』を読まなければ。人間小唄 (100周年書き下ろし)作者: 町田康出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/19メディア: 単行本 クリック: 80回この商品を含むブログ (39件) を見る

ますむら・ひろし『アタゴオルは猫の森』(16)

集めているので購入。カミサンも好きだし。でも、やはり初期のダークな、厚い雲に覆われたような雰囲気があるころのほうが好きかな。アタゴオルは猫の森 16 (MFコミックス)作者: ますむらひろし出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2010/10/23メデ…

美内すずえ『ガラスの仮面』(46)

マヤの恋が中心。うん、ベッタベタなストーリー展開なのだが、つい読み入ってしまう。何がこんなに読者を惹きつけるのだろう。ガラスの仮面 46 (花とゆめCOMICS)作者: 美内すずえ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2010/10/29メディア: コミック購入: 9人 クリ…

黒糖フークレエとわたくし

寒いと深く眠れるのだろうか。そんなことを考えながら目覚めた。五時四十五分。 気温は昨日より高いようだがデロンギのオイルヒーターはスイッチを入れたまま。花子が大喜びで上に乗って寝ている。恍惚の表情を横目で見つつ、そして小さな小さな猫の吐息に耳…

星野智幸『俺俺』

遅ればせながらネットで購入。星野さんの作品は好きなのだが、テンションが低いときに読むとそのままズドーンと落ち込んでしまうので注意が必要。俺俺作者: 星野智幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/06メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 101回この商…

週刊モーニング

「島耕作」、尖閣問題を独自解釈でコミカライズしているのだが(もちろん虚構として、だけど)、恐ろしいほど説得力がある。中国人はこのマンガを読んだらどう思うのだろう。社長 島耕作(7) (モーニング KC)作者: 弘兼憲史出版社/メーカー: 講談社発売日: 20…

オイルヒーターは猫のためにある

昨夜、就寝前に義父よりカミサンあてに連絡。救急で動物病院にかけこんだ糖尿病持ちの桃子、大きな問題はなかったそうだ。糖尿のほうはむしろ数値が改善しているのだとか。嘔吐などの原因は胃腸の不調だったらしい。不調は不調なのでタイヘンではあるが、ひ…

絲山秋子『妻の超然』

表題作。思い切り毒々しくて刺々しいのだろうと勝手に思い込みつつ読みはじめたのだが、意外にすっきりしていて読みやすい。ダンナの浮気に感づいた中年妻の話。 笙野頼子っぽいトンガリ、小池昌代っぽい浮遊感、多和田葉子っぽい奇妙さ…といろんな要素を感…

がんばれ桃子

五時四十五分に起きるつもりが、六時を過ぎていた。無意識のうちに何度も目覚まし時計をスヌーズさせていたらしい。むずかる花子を一時間おきに起きてなだめていたからだろうか。もう十五年以上も一緒に暮らしているというのに、花子の睡眠サイクルはいまだ…

鼎談「世界同時革命----その可能性の中心」柄谷行人×奥泉光×島田雅彦

社会形態の話題から、どんどんより具体的で身近な話へ。世界が直面する危機的状況を打開するヒント…!? それが、マルクスの価値形態論に隠されている!? 群像 2010年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック…

変化と持続

五時五十五分起床。雨。強まったり弱まったり止んだり降ったりを不規則に繰り返す。変化しつづけているというのに、空の色は朝から夕方まで大きく変わることなく、平坦な灰色のままだった。よくよく観察すれば、気象状況に連動した微細な違いがわかるのかも…

鼎談「世界同時革命----その可能性の中心」柄谷行人×奥泉光×島田雅彦

世界史(というか人類史か)において、狩猟採集遊動民の時代は得た食糧はバンド(グループ)の全員で平等に分け合うから、共産的と言えなくもない。だが移動しなくなり定住するようになると富が蓄積されるようになり、その結果貧富の差が生まれ、格差社会が…

ぺちょりぺちょりぺちょりザリザリザリ

五時五十五分、花子に起こされる。湿った鼻の頭をぺちょりぺちょりぺちょりと何度も顔に付けられ、ざらついた舌でザリザリザリと何度も髪を舐められた。 午前中は小石川へ。事務手続きを済ませてから、K氏と打ち合わせ。電車のなかでiPadを使う人はみんな無…

鼎談「世界同時革命----その可能性の中心」柄谷行人×奥泉光×島田雅彦

「群像」11月後掲載。三人が、マルクス主義をベースに世界史の歩みとその構造(哲学的・思想的な意味での)について語っている。群像 2010年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 10回この商品を含む…

問題はスイッチだ

六時五分起床。なにやら壮大な夢を見ていたようなのだが、内容はほとんど覚えていない。豪華俳優陣と共演していたことは覚えているが、それが誰だったのか、そしてどんな役だったのかも思い出せない。ひょっとしたらその俳優たちは、ぼくの夢のなかだけに存…

高円寺「チョップスティックス」

駅前の八百屋さんの横の路地を入ったところにある屋台街「大一市場」の奥のほう。おでんカレーがうまいと評判のおでん屋の隣り。 日本初の生麺フォーのお店なのだそうだ。牛肉のフォーを、チキンライス付きセットで注文。牛すじがトッピングされている。プニ…

田中慎弥「燃える家」(1)

三章目、つづき。信仰の問題に、当時の世界情勢と高校受験が絡まりはじめる。群像 2010年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (18件) を見る犬と鴉作者: 田中慎弥出版社/メ…

中央線の祭り

五時四十五分起床。晴れているようだ。布団を干す。 午後から健診でバリウムを飲むので何も食べることができない。といっても朝は野菜ジュースとヨーグルトだけにしているのだが、それすら口にしてはいけない。八時までは水だけ、八時以降は水も飲まずに掃除…

週刊モーニング

「ルシフェルの右手」がどんどんおもしろくなってきている。エピソードごとにテイストが異なっている。この漫画家の力量の高さに圧倒されっぱなし。 「ラキア」最終回。うーん、急ぎ足で切り上げちゃった感じ。もっとじっくり描いてほしかった……。 「美童物…

それはおそらく幻臭ではない

五時四十五分起床。身支度して鳥の世話してどうやら足の様子は大丈夫そうなのを確認して猫の世話もして仕事して掃除してまた仕事して銀行周りして昼食とって仕事して夕方少し散歩して仕事して夕食食べたらお腹痛くなってトイレに入って出てきたらカミサンに…

ぷちの右足

ぷちぷちが今朝から右足をかゆがっている。なにかにつけて、くちばしで掻いているような。様子がヘンなので、カミサンが病院に連れて行った。原因不明。どこかにぶつけたのかもしれないし、痛風の初期症状という可能性もある。痛風と言えば、わが家の初代セ…

今日の事件簿

創立記念日かよッ事件 偏差値とクリエティビティはおそらく一致しない事件 頭痛が気圧計事件 パーカー・ソネットはやっぱしオレのもの事件 PARKER ソネット オリジナル ブルーCT 万年筆M ブルー S11130133出版社/メーカー: PARKERメディア: オフィス用品この…

田中慎弥「燃える家」(1)

三章目の視点は教師。セックスの話からキリスト教の信仰の話へ。 ちょっと阿部和重の『シンセミア』に似ているような。しかし根本的なところがまったく違う。『シンセミア』は表層的な部分で悪巧みだの悪趣味な行為だのにふけっていると突然奇妙な深みにドー…

イガグリとの遭遇

五時五十分起床。夏の暑さを体の奥のほうでまだ引きずっているようで、明け方の肌寒さに、あわないピースを無理やりねじ込んだジグソーパズルのような違和感を覚えた。 曇天の空を鴨が横切った。 仕事。午前中は事務処理、午後は某企業(業種は言えない)パ…

田中慎弥「燃える家」(1)

二章目は主人公・徹の弟である光日古に焦点が移る。群像 2010年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (18件) を見る犬と鴉作者: 田中慎弥出版社/メーカー: 講談社発売日: 20…