表題作。思い切り毒々しくて刺々しいのだろうと勝手に思い込みつつ読みはじめたのだが、意外にすっきりしていて読みやすい。ダンナの浮気に感づいた中年妻の話。
笙野頼子っぽいトンガリ、小池昌代っぽい浮遊感、多和田葉子っぽい奇妙さ…といろんな要素を感じるのだけれど、それはおそらくそういう要素を無意識のうちに読みながら探してしまっているからだと思う。
- 作者: 絲山秋子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/09
- メディア: 単行本
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