わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

川上弘美『真鶴』

三度目の真鶴。現実か幻覚か、実世界か幽霊世界か…。もともとこの作品の文体は地に足が付いていないような感じだから、奇妙な世界へのなだれ込み方があまりに自然すぎて、読んでいて非常に落ち着かない。真鶴 (文春文庫)作者: 川上弘美出版社/メーカー: 文藝…

今日の事件簿

雨の三菱東京UFJ銀行荻窪事件は100人待ち事件 雨のメンチカツ事件 雨の銀座事件 雨の漢方薬事件 雨の即席しるこ事件 雨のベビースターラーメンソース焼きそば味事件 雨のがんもどき事件 雨のレンジで卵をチン事件

川上弘美『真鶴』

ようやく物語がダイナミックに動きはじめる…のだろうか。不在の夫、普段は不在で会えるときにしか会えない妻子持ちの恋人、不在になることを覚えてしまった娘、そして不在なまま主人公を真鶴へ導こうとする幽霊。物語が、見事なまでに「不在」によって動かさ…

なんだか知らんが

六時三十分起床。思い返すに、気温のことなど気にすることなく身支度していたのだから、朝からかなり暖かかったのだろう。日中は上着がもどかしくなった。 午前中は掃除、スーパーに買い出しなど。昼食は昨日の「科学くん」で天然鰻を扱っていたので、鰻を食…

石牟礼道子『苦海浄土』

漁民たちの苦しみを彼らの口からではなく、市議会議員の口から語らせている。主軸をずらすことで、苦しみがより克明になる。どうしたらいいのかわからず戸惑う様子が痛いほどよくわかる。苦海浄土 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)作者: 石牟礼道子…

川上弘美『真鶴』

娘が高校に進学。内容が断片的で、時系列である程度進んではいるものの、論理的な構造になっていないので、捉えどころがない。あらすじを書きにくい。ふわっふわしている。真鶴 (文春文庫)作者: 川上弘美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/10/09メディ…

後先顧みず

六時三十分起床。さほど寒くない。昨日の暖かさのためだろうか。ただし日中はさほど気温が上がらないという。 善福寺川緑地まで7kmほど走る。体は軽く、呼吸も安定していていい感じ。ゴイサギを二羽見かける。ツグミはあちこちで目に入った。 昼食後、JCOMの…

安彦良和『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』(22)ひかる宇宙・後編

いよいよ終盤。シャアはジオングを手に入れ、アムロとの最終決戦へ。一方、ア・バオア・クーへ結果的に一番乗りしてしまったセイラはジオンの兵士の前で自身がアルテイシアであることを明かし……。 艦隊戦、突入、MS白兵戦、ジオンのクーデター(しかも二つの…

楽観的なゆるさ

六時起床。ようやく大きな一山を越え、なんだか気がゆるんでいる。とのんびりしていたら、とある案件の大事な部分がスッコーンと抜けていたことに気づき、早朝から慌てて作業。息抜きは大切だが、しはじめるタイミングが重要だと痛感。 妙な暖かさ。陽はあま…

UKZ「Radiation」

UK、ソフト・マシーンなどを渡り歩いたロック・バイオリニスト/キーボーディストであるエディ・ジョブソンが、YouTubuだったかな、でメンバー探しをしてできあがった多国籍バンドのミニアルバム。元キング・クリムゾンのスティック奏者でありロバート・フリ…

石牟礼道子『苦海浄土』

第二章。水俣の近海で漁業を営んでいたものの、工業廃水による汚染で漁ができなくなった漁民たちの苦しみと要求に焦点が当てられている。苦海浄土 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)作者: 石牟礼道子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2011/01/08…

たいした闇ではない

五時五十分起床。五時間は寝たはずなのだが、眠い。眠いと言うよりはまぶたが重たい。物理的な重さなのか、精神からくる一種のまやかし、錯覚のようなものなのかはわからない。暖まりすぎた部屋で何もすることなく呆けているときに感じるまぶたの重さに近い…

David Sylvian、53歳の誕生日

おめでとう、デヴィッド。もう30年も彼のオンガクを聴きつづけていることになるんだなあ…。 高校生のときは、「Ghosts」や「Red Guitar」などの詩に救われた(ミック・カーンの「Dreams of Reason Produce Monsters」の音世界にも、だけど)。がんばれだの負…

川上弘美『真鶴』

交錯していたなにかが、少しずつ対立の様相を示しはじめているような…。真鶴 (文春文庫)作者: 川上弘美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/10/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 29回この商品を含むブログ (69件) を見る真鶴作者: 川上弘美出版社/メ…

静かであるほど聞き耳を

五時五十分、体が蒸れるような感覚で目が覚める。なぜそう感じたのかがわからない。まだ冬の色が濃い朝で、寝汗なんぞかくわけがない。ただし、連日の雨の影響だろう、部屋の湿度はやや高い。眠りながらそれを感じていたのだろうか。 終日、書斎にこもって仕…

Porcupine Tree

こういうオンガクを聴くと、アイドルグループの曲を「たわけものが!」と叱りとばしたくなる。だが一方で、散歩しているときなどにふわりと思い出されるのは、フルで聴いたコトなんて一度もないAKB48だったりするから恐ろしい。 ↓このPV、ちょっとエグいので…

川上弘美『真鶴』

失踪した夫の記憶、今の生活、幼かった娘の記憶、今の娘……過去と現在が交錯してゆくのだが、どういうわけか、混じり合った部分に大きな空白ができているような印象。いや、空白は主人公の人生全体に存在している。あらゆる経験が、空白のなかに漂う浮遊物の…

必ず「フ」が付く

五時五十分起床。身支度を済ませてリビングに向かうと、麦次郎がはりきった顔でホットカーペットの上からこちらを見上げてきた。遊んでほしいようだ。カミサンはまだ寝ている。騒々しくなると行けないので、腹を二、三度叩いただけで終わりにしておいた。ト…

川上弘美『真鶴』

読もうと思って買って、カミサンが先に読んで、その後なかなか自分で読む気になれず放置していた。『苦海浄土』と併読するつもり。まったく性格が違う作品だけれど。 主人公の四十代女性は、気まぐれで突然東海道線に乗り、真鶴で降りて一泊してしまう。まず…

あっけない

五時五十分起床。晴れて気温も上がり春めいてくる、と報じられていたはずだが冷え込み具合は明らかに冬のもので、床からの冷えに足をすくませながら廊下を歩いた。さすがに素足は厳しい。 麦次郎、皮下輸液160cc。 午前中はあれこれ提出をメールで済ませてか…

三浦雅士「孤独の発明」(15)

「群像」3月号掲載。章タイトルは「言語の視線」。わたしを見つめるわたしの視線。作品のなかを行動するわたしと作品世界の全体を語るわたしの共存。わたしの行動はわたしの語り=視点に含まれる。つまり、わたしはわたしを他者=死者として語ることができる…

今日の事件簿

よだれブレーカー事件 善福寺川沿いにはなんだかツグミが増えているよ事件 小学生はがむしゃらに走る事件 実家からタクアン事件 実家のタクアンで米三合事件 カミサン鼻風邪事件 油断してたら麦に噛まれた事件 超巨大なイチゴ事件

原田ひ香「人生オークション」読了

他人の罪を受け入れた女と、身内の罪を許した女の対比。許すことではじまる何か。現代は決して絶望の時代ではない、ということを、ごくごく身近なことから示そうとした、のかな。メッセージはどうあれ、叔母も主人公もオークションの様子も巧みに描いてあっ…

オヤジギャグを呟いてみる

六時二十分起床。曇っていたが布団を干してしまった。 麦次郎、皮下輸液170cc。念入りに掃除。土曜恒例。 昼食は得意先からいただいた辛子明太子でカミサンがパスタを作ってくれた。 午後から仕事。ただひたすらに事務処理。数字に悩み、数字をはき出し、数…

原田ひ香「人生オークション」

オークションを通じて知り合った専門学校生、ヒナ子の登場により、主人公の視点と感情が少しずつ少しずつずれていく。群像 2011年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/02/07メディア: 雑誌 クリック: 3回この商品を含むブログ (12件) を見る…

今日の空

五時三十分起床。慌てて身支度して雨が降っていてドウブツたちの世話をして雨音はどんどん強くなるようで資源ゴミを出して新聞紙やペットボトルが雨に濡れるのが少し気になって自分の朝食を済ませて雨は降りつづけていて麦次郎に170ccほど皮下輸液をして雨は…

週刊モーニング

「ゼニグラ」、おもしろいです。単行本は相当先だろうなあ。

わずかにいびつ

五時、花子に起こされて目が覚めた。ゴハンを与え、少し遊ぶ。二度寝するかこのまま起きるか悩んだ結果、着替えだけして二度寝。五時五十五分、もう一度目が覚めたが十分ほど布団から抜け出せず。寒い。だが、起きてしまえばどうということはない。ちゃきち…

原田ひ香「人生オークション」

「群像」3月号掲載。この作家の作品ははじめて読む。Twitterでフォローしている永田王というハンドルネームの女性が絶賛していたので(彼女の文学センスには共感させられることがとても多くて、よく参考にしている)、読みはじめた次第。 いやあ、おもしろい…

ナメているのか、ナメているのか

六時五分起床。結露は多い。 新聞を取りに外に出ると、冷え込みはそれなりの厳しさだったが風はさほどなく、時間がたつに連れて朝日が強く差し込むようになり、東の空はややオレンジ色を帯びながらどんどん明るんでいった。振り返り西側に目をやると、なぜか…