八時起床。身体と布団がドロドロに溶け合ってしまったような気分。抜け出すためには布団と分離しなければいけないのだが、それができない。ちびくろさんぼのトラは溶け合ってバターになってしまったが、ひとと布団が溶け合ったら何になるのだろう。ミソやら醤油やら調味料の類いであれば使いようもあるが、ただのゴミにしかならないような気がする。ゴミにはなりたくないので無理矢理起きた。
午後より外出。カミサンと高幡不動http://www.takahatafudoson.or.jp/へお参りに行く。有限会社スタジオ・キャットキックを立ち上げて以来、二月の上旬、すなわち節分がすぎて最初の週末に護摩祈祷をしてもらいお札をもらってくるのが恒例になった。寒さに凍えた年、梅がほころびはじめていた年、いろいろあったような気がするが、今年は厳冬のわりに暖かで、のんびりした気分で参拝できた。会社名義と個人名義、お札を二枚いただいてから近所の高幡不動公認？らしいそば屋で食事してから、五重の塔の裏手にある小高い山を散歩がてら登ってみる。お地蔵さんと、冬枯れした紫陽花の木が延々とつづく中、ヒヨドリやシジュウカラのにぎやかな鳴き声が響き渡る。先日の雪の名残りか、地面はまだぬかるんでいた。泥の上に足を滑らせる感覚は久しぶりだ。
渋谷へ移動。すこし靴に泥が付いているのを気にしながら西武百貨店の「ヨウジヤマモト」へ。今シーズンは立ち上がり初日に行けなかった。担当のLさんから、好きそうなウールギャバのセットアップが入荷したから来てほしい、とハガキをいただき、電話までいただいた。ならば行くしかあるまい、と勇んで行ってみた。ジャケット、パンツを購入。つづいて「東急ハンズ」で入浴剤。ネパールのルビーソルトとかいう岩塩のものなどを購入。
夕食はピザで済ませた。つくる気力はない。食べながらNHKでトリノオリンピックの開会式を観る。おっと、オノヨーコの平和についてのジョンの言葉の朗読のあとに登場したキタナイおっさんは、敬愛するピーター・ガブリエルではないか。ボソボソと、でもときどきグワワと声を張り上げながら二十世紀を代表する名曲「イマジン」を歌っている。スゲエ。ジョンのオリジナルあってのピーガブ「イマジン」だが、本気で世界平和や地球全体の幸福を考えているピーガブだけあって、異様な説得力すら感じてしまうほどの迫力だ。演奏自体はたいしたことないが、心に突き刺さる。しかし、日本では知名度がほとんどないのが悲しい。某サイトhttp://www.1101.com/torino2006/では黒沢年男とか言われてる。わはは。
夜、早速ルビーソルトを試してみる。硫黄のニオイ。ぬるい湯でもしっかり温まる感覚がある。発汗作用もあるようだ。ダラダラ、一時間以上入ってしまった。
