「群像」8月号掲載。名曲「ドナドナ」のかなしさに対する批判、そしてわざわざ悲しい歌を歌ってその雰囲気に浸ることの無駄を訴える、という舞城らしいけれどいつもよりはフツーな感じの持論が展開されてから、主人公一家の、不意にやってくる不幸によってたちまち悲しみ/哀しみに包まれてしまう危うい生活(とそこからの再生)の様子へと切り替わる。ガンから生還した妻の、娘に対するひどい仕打ちの描写は、文体は軽いのだがぞっとするほどのリアリティがあった。
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