わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2006-03-19から1日間の記事一覧

古井由吉『辻』

「風」読了。死別、という名の辻。 「役」。疫病と労役。エキが辻で交わり、分岐する。

春牙

春が牙を剥く。などと書くと妙な異和感があるが、春とは二重人格のような季節である。暖かくなったと思えば急に手のひらを返したように寒くなる。霞む雲が緩やかに流れる空のもと陽の光だけが静かに差して風ひとつないと思えば、次の日は妙に攻撃的な陽射し…