わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

春牙

 春が牙を剥く。などと書くと妙な異和感があるが、春とは二重人格のような季節である。暖かくなったと思えば急に手のひらを返したように寒くなる。霞む雲が緩やかに流れる空のもと陽の光だけが静かに差して風ひとつないと思えば、次の日は妙に攻撃的な陽射しが厚い雲の切れ目から途切れ途切れに差し、その中を台風のごとき突風が吹き荒れ、埃と花粉を舞い散らす。今日は春が牙を剥いた。荒れた風が咲きほころんだ桃の花やようやく開きはじめたモクレンを容赦なくあおる。今日は終日、突風の音を書斎から近くに遠くに聞きつつ、仕事に没頭した。
 夕方は一段落したのでビデオを観る。録りためていたお笑いものばかり。