カミサンが図書館で借りてきたものを、この土日で一気に読んだ。
上巻は単なるビンボーやロクデナシをおもしろおかしく語る4コマギャグでしかないのだが、下巻になり主人公・幸江の回想が多くなるにつれ、「人生とはなんぞや」「幸福とはなんぞや」「友だちとはなんぞや」といった重たいテーマを扱う大河4コマっぽくなってゆく。幸江と仲のよかったビンボーな友だち・熊本さんとの二十年ぶりの再会を描くラスト、そのメッセージの内容には賛否両論あるようだが、ぼくはこの再会を(たとえ物語上でのことではあっても)すなおに祝福できる。ベタな内容だが、4コマで感動できたのは久々のこと。『ぼのぼの』以来かな。もっとも、この作品は初期の『ぼのぼの』よりもちょっと早いんだけどね、発表が(たぶん)。
アベちゃん&中谷美紀主演で映画化されたが、こっちの内容はどうなんだろう。
思い返すに、ぼくが小学生だった約30年前は、この作品ほどではなかったけれどどん底に近いビンボーで親がとんでもないロクデナシだった家庭はけっこう存在していた。詳しくは書かないが、そんな家庭環境で育ち、気づかぬうちに転校してしまった友だちが何人もいる。
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