第三章「水無月--子ゆえのやみ 長雨梅雨時」。
名作エッセイ『伊藤ふきげん製作所』につながるテーマ、すなわち育児問題。帯には「文学と実用書のハイブリッド本」とあったが、なるほど納得。全国のなんやかんやで悩む熟女たちよ。本作読んで、何かを掴んでみてはいかがか。フツーの文学作品読むよりは、かなり掴みやすい。
第一章で感じた青臭さは、成熟した女性だからこそにじみ出てくるものなのかもしれない、と思えてきた。書き手自身が青臭いのではない。書き手に声を寄せる、悩める人々が青臭いのだ。そしてその青臭さは、どこかで「生む」という女の役割に通じているような気さえしてきた。どーざんしょ、比呂美ねーさん。

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