わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

なっちがんばれ。がんばれなっち。

 鉛色の空の記憶。たどってみるが、どこで脳味噌に植え付けられたのか、さっぱり思い出せない。モノクロームの映画でカメラが映し出した半分虚構の光の印象がいつしか実体験へと変質したか。それとも、学生時代の貧乏旅行で見た空か。東西統一直後のドイツの空は、開放的でありながら一方で息が詰まるほど重かった。…と、そんな記憶だの空想だのばかりを浮かび上がらせる、不思議な空が広がっている。東からは明るい太陽が確実に上り、黄金色を帯びた光がベランダやリビングのカーテンをまぶしく照らしているというのに、視線を北に変えると、東側とはまるで異なる、ただただ重苦しいだけの、まさに鉛色の空が、中空で、硬直したようにたたずんでいる。七時起床。
 午前中は掃除。十一時ごろ、カミサンが外出。高校時代の友人と遊ぶのだという。ぼくはひとり残って書斎で仕事。某IT企業PR誌の原稿を一気に書き上げてしまう。麦次郎がリビングで激しくゲロを吐いたときに、ちょっとだけ中断したが。
 夜は久しぶりに「オーラの泉」を観た。大好きな、いや、大好きだった、というのが正しいのだが、そして夢に何度も何度も出演してくれた元モー娘。安倍なつみ、通称なっちが出演。美輪・江原から霊的なアドバイスを受けていた。ひさびさに見るなっちはかなり肉が落ちて、よく言えば大人になったが、悪く言えば老けたような。老けたという印象は、おそらくは見る側が以前の記憶に引きずられすぎているからなのだろうが、案外、見せている側、つまり当の本人が、過去の記憶といい付き合い方をしていないからなのかもしれない、と思った。それはともかく、なっちがんばれ。がんばれなっち。おっちゃんは応援します。

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