わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

空に溶ける

 昨夜は十二時前に床についた。いつもなら二時間か三時間も経つと猫にゴハンをせがまれて起こされたり、あるいは猫にゴハンをあげなければ、という義務感から自然と目が覚めるのだが、就寝前に飲んだ風邪薬のせいだろうか、五時まで一度も目が覚めなかった。こんなことは、ここ七、八年ではじめてのことだ。しかし熟睡できたという満足感はまるでない。あるのは不自然な意識の断絶、ただそれだけで、不満というわけではないが、どこか釈然としない何かにとらわれたままになってしまう。
 六時、きちんと起床。
 大慌てで身支度し、外出。馬喰横山にある某デザイン事務所にて新規案件の打ち合わせ。オフィスの窓からつくりかけのスカイツリーが何の遮蔽物もなく、まさにまる見えの状態で見える。上のほうは霞み、曇り空に溶けこもうとしているように見えた。
 一時間半くらいかと思っていたら、午前中一杯、たっぷりかかってしまった。その後ひとりで新宿に向かい、打ち合わせしてきた得意先新商品の競合商品を東急ハンズで視察。ついでに高島屋の北海道物産展に立ち寄り、十分ほど行列に並んで豚丼を食べた。濃かった。

 荻窪へ移動。ルミネのソニプラや西友なども視察。十四時三十分、帰社/帰宅。もう腹が減ってしまい、残っていたゴハンを二杯ほど食べた。
 夕方は事務所でひたすら作業。雨が降りはじめた。冷たそうだが音は妙に静かで、時折マンションの裏手を通る善福寺川沿いの遊歩道を通り行く人の足音のほうが、よほど響く。高く歯切れよく聞こえてくるのだが、どこか湿った、粘り気のような感覚もある音。雨のせいなのか、聞く者の耳のせいなのか、歩く人の歩きクセのせいなのか。それとも。