わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

多和田葉子「地球にちりばめられて」(3)

「群像」2017年2月号掲載。消滅してしまった極東の国出身の女性Hirukoは、同郷の者を探してドイツで開催されるという「出汁フェスティバル」に向かう……。

 繊細で不安定な透明感に満ちた文体。今回の語り手は女性として生きることを決意したインド人の大学生。語り手を毎回変えていくことで、人種的な多様性を表現しようとしているのかな。今のアメリカの状況とこの小説の方向性が真逆のような気がして……。

 

 

群像 2017年 02 月号 [雑誌]

群像 2017年 02 月号 [雑誌]

 

 

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