わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2008-01-29から1日間の記事一覧

山崎ナオコーラ「長い終わりが始まる」

「群像」2月号より。マンドリンクラブでの恋愛話。妙にクールでどこかねじ曲がった感じがあるのだけれど、案外純愛でもあるような。ナオコーラの作品ははじめて読む。『人のセックスを笑うな』は永作ちゃん主演(かな?)で映画化されたなあ…。

古井由吉『白暗淵』

戦中の孤独な体験、そして学生時代の哲学好きな友人との議論の記憶。「はじめにことばありき」。「はじめ」「ことば」このふたつが、じわりじわりと主人公の思考や感情、果ては人生までをも圧迫していくような。

風はない

六時五十分起床。晴れ。朝日で淡い黄色に染まる曇り空の下に、濃い灰色の雲がちぎれちぎれに広がっている。その空のもとを、ムクドリが群れで飛び去っていった。気温は低いようだが、風はない。ここ数日、毎朝風に打たれて小さな波紋をいくつもいくつも浮か…