わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

2009-03-27から1日間の記事一覧

坂本龍一「Out of Noise」

ロハスおやじの5年ぶり?の新作は、ピアノや弦楽器などのアナログ楽器を中心にした構成。静かでメロディアスだけれどどこか実験的な雰囲気が漂う。ポップスへのこびたような姿勢やこだわりを捨て、純粋に音楽だけに取り組んでいる、という印象を受けた。 豪…

古井由吉「牛の眼」

「新潮」4月号掲載の連作短篇。牛に転生した極悪母のエピソードから、主人公がヤクザにからまれる青年を助けた話にずるりと話題が移る。ひとつひとつの掘り下げ方、その深みと言葉の豊かさは、さすが古井さん。 ↓いちばんスゴい作品。ニンゲンの言語的・思考…

古川日出男『聖家族』

綱吉の悪政のもと、ひろった犬たちと戯れるように生き、剣に轢かれはじめた兄を冷静に見つめ、そして自身は拳の道へとひたはしっていくシゲ政。 先に出たクキ丸やシゲ政が狗塚一族とどんな関わりがあるのかは、まだわからない。聖家族作者: 古川日出男出版社…

淡い桜色よりも

六時起床。曇天。花冷えするが風はなく、やわらかな陽射しが心地よい。 進行中の仕事のほぼすべてが一時的に手を離れた。午前中はのんびりと事務処理。午後はカミサンとユザワヤに画材だの何だのの買い出し。平日だというのに、異様な人混みに少々辟易する。…