わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

順応/無色

 セイショクホウという健康法がある。整食法と書く。発想はシンプルである。人間の消化器官は炭水化物と蛋白質を同時に消化することが苦手だ、ならば別々に食べればよいというのが基本。朝食は水分以外は抜く。昼食は炭水化物を中心にする。夕食は米やパンを抜き、おかずをつまむような感覚で食べる。理想は十八時までに食事を終え、翌日の昼食までは固形物を口にせず、内臓をしっかり休ませる。このプチ断食みたいな絶食がなかなか難しいのだが??一度も試みたことがない??、朝抜き昼米夜おかず、は毎日つづけている。もうすぐ一年経つだろうか。おかげで余分な体脂肪が減った。おかしな頭痛に悩まされることが少なくなった。腰痛もずいぶん軽くなった。おかしな風邪を引かなくなった。身体にとってはいいことが多いのだが、無論弊害もある。夜に米やパンが食えないと、食生活の幅が極端に狭まる。たとえばイタリアンのコースは楽しめない。カレーもライスやナンは見送らなければならない。これがつらいので、ときたま整食法のルールを破ることがある。夕べがそうだ。炭水化物抜きでキーマカレーが食えるか。食えねえよ。というわけで、夕べはパンにキーマを盛りながら食べた。ところが、それが原因か今朝はひどく胃がもたれる。身体が重い。目覚めが悪い。半分は思い込みなのだろうが、食生活の変化でここまで体質が変わるとは思わなかった。つくづくニンゲンとは順応性の高いドウブツだと思う。食い物に合わせて胃腸が変わる。
 五時三十分、重たい胃をかばうように起き上がり、花子と麦次にゴハンを与える。
 
 七時、事務所へ。大雨である。近ごろは、朝は大雨だが夕暮れどきにはすっかり止む、というパターンが多いようだ。暮れといっても陽が見えるわけではない。空は焼けない。梅雨時は太陽が恋しくなる、とはよく言われることだが、一番恋しいのは東の窓に差し込む朝陽と、夕暮れどきに西の空に広がる夕焼けのグラデーションだ。色彩を失って平坦に広がる梅雨の雨空は、嫌いではないが見とれることはない。梅雨には色がない。そういえば、音がないと以前に書いた。色もない、音もない、ならばあるのは何だろう。
 
 筆記具メーカー広告、証券会社パンフレット。午後より高円寺の社会保険事務所へ向かう。算定基礎届を提出。終了後、カイロプラクティック。筆記具メーカーの広告のために、ロフトの筆記具コーナーを視察。カランダッシュのカタログを頂戴した。つづいてパルコの「リブロブックス」にて、高橋源一郎『性交と恋愛にまつわるいくつかの物語』『ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ』、奥泉光『虚構まみれ』、保坂和志『小説の自由』、ほか仕事の資料を一冊購入。
 帰社後も筆記具メーカー広告、証券会社パンフレット。二十二時過ぎ、業務終了。
 
 多和田葉子「無精卵」。児童虐待、SMの要素も加わってきた。幾重にも重なる狂気の要素。重なるたびに、主人公は人間性を取り戻していくようにも読める。



自力整体整食法―からだの痛みや不調を根治する 足腰、ひざの痛みは消え、肩コリや便秘、冷え性、骨粗鬆症も治る
矢上裕『自力整体整食法』
※かなり変です。が効果はあります。
 変すぎるのを覚悟の方だけにお勧めします。

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性交と恋愛にまつわるいくつかの物語
高橋源一郎『性交と恋愛にまつわるいくつかの物語』

ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ
高橋源一郎『ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ』

虚構まみれ
奥泉光『虚構まみれ』

小説の自由
保坂和志『小説の自由』