わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

ゆるやかな取材

 六時五十分起床。雲ひとつない青空と、明るい太陽を西側の部屋で想像しながら身支度する。
 八時二十分、出発。家に出て、はじめて空をおがめた。寒いがあらゆることが面倒になりつい引きこもってしまいたくなるような寒さではない。風はない。冷えた空気がすこしずつ陽の光に暖められ、緩やかに動いていくようだ。
 九時三十分、東京駅の「銀の鈴」でG社営業のP氏、D社デザイナーのQ氏と合流。十時の新幹線に乗り、静岡へ。
 西へいくら移動しても、天気は変わらない。右手にすそ野あたりまで雪をかぶった富士が見えた。富士の白さに空の青さが押されているのか、空が霞んでいるようだ。
 十一時、静岡駅でD社の皆さん、カメラマンのZ氏らと合流。駅ビルに入っていた麦とろの専門店で食事してから、取材先のプロバイダU社へ向かう。新幹線から降りるとどの駅も大抵同じ印象を受けるの。歩いてみると、すこしずつ違いがわかってくる。建物、道路、看板などから見えてくるものもある。空気や土、空、山際、そんなものから漠と感じられるときもある。静岡では、時間の違いを感じた。とりわけ、時間が緩やかに流れているのではないか。表現が抽象的過ぎるか。おそらくはのんびりおっとりとした地域性、県民性がにじみ出ているのだろう。
 十三時三十分より取材。撮影、一時間少々のインタビュー。八人を相手にしたが、先方が準備を万全にしてくれたので、混乱せず。いや、こちらも静岡県民ののんびりさに影響されたか。いつもよりひとまわりぶんの余裕がある。気掛かりなのは、撮影の照明につかうジェネレーターのノイズをICレコーダーが拾ってしまったことだけだ。不調だったか、かなりの騒々しさだった。
 終了後、駅ビルのカフェで小一時間打ち合わせと軽い打ち上げを兼ねての酒宴。店名は忘れた。生ビール三杯、チーズ盛り合わせ、ピザ・マルゲリータ、生ハムとスモークサーモンの盛り合わせなど。D社ご担当のI氏から、ITベンダーの苦悩とよろこびを聞かせていただいた。デザイナーやコピーライターとは違うようで同じようなモノの考え方をし、違うようで同じような方法でインスピレーションを得ているようだ。
 十九時過ぎの新幹線で帰る。缶ビール、缶チューハイ、黒はんぺんなど。
 二十一時前、荻窪着。まだ西友が空いていたので、「無印良品」で枕カバーを買ってから帰った。
 飲み過ぎたか。風呂には入れず。そのまま寝た。