五月にしては妙に冷え込む朝だ、何日も空を覆いつづけている雨雲は思っていたよりも厚く、太陽の光を頑なに拒絶しつづけているということか、それとも時の流れが狂い季節がいささか早まったのか、五月冷えというのは聞かないが、梅雨冷えという言葉ならあるな、などとぼんやり考えながら目を覚ます。だが冷え込みの原因は雨雲でも時の流れでもなかった。寝る前に、窓を閉め忘れていただけだ。
某IT企業新聞広告、某学園広報誌の企画、某ハウスメーカーWebサイト、また学園広報誌に戻って、もう一度新聞広告、とメチャクチャな進め方で仕事をこなす。十九時をすぎると、煮詰まった。何も考えられない。頭からモワフワと何かが出ている気がしてならない。何が出ているのだろう、と想像する気も起こらない。
