2006-05-17から1日間の記事一覧
連作小説。ひとつめだけ読んだ。確かにおもしろいのだが、ひとつめだけで十分かな。短い作品に、語り手の物語と「モーゼ」の物語、ふたつのストーリーを織り交ぜて「大ボラ吹き」でまとめる、その作品構造はおもしろかったけど、うーん、これって落語的?
博士が愛した数式とは、「私」と博士を結ぶ数字の神秘、そして博士とルートをつなぐ数字の神秘である。作者は、数学という絶対的な真理を通じて運命を受け容れるということを描きたかったのだろうか。三人は、運命を自分なりの形で受け容れた。記憶のループ…
五月にしては妙に冷え込む朝だ、何日も空を覆いつづけている雨雲は思っていたよりも厚く、太陽の光を頑なに拒絶しつづけているということか、それとも時の流れが狂い季節がいささか早まったのか、五月冷えというのは聞かないが、梅雨冷えという言葉ならある…