時間と歴史は異なるものでありながら、同一でもある。ってことなのかな。時間は一方向に向かって進みつづけるが主体から見れば自分以外は静止していると捉えられなくもない(ここには認識のズレという、カント以降の近代哲学の命題が関わっていると思うけれど)。一方、歴史(史実っていったほうがしっくりくるような)は、知るという行為を通じて、つねに「現在」である、と吉田は言っているような。でもそれは仮想的な再現の問題であって、ここにも決して到達できないイデアというヤツが、厄介なことに時間という要素まで絡めて登場してしまって泥沼状態になるなあ、なーんて思いながら読んだのだが、うーん、やっぱりこの人、難解。内容が、ではなくて言い回しが。
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