「捨て子の話」。性悪な母親や継母に繰り返し捨てられても必ず戻ってくる子どもの童話(というものをすぐに思い出せないのだが……)を材に、現代(というよりは戦後間もない頃、おそらく昭和の時代なのだと思うが)の捨て子話が展開される。母親の、子への愛情……というよりは、子に愛情をかけていなかったのではないか、という後悔、がテーマなのだろうか。それにしては作品世界はあまりにドライで、ねじまがりすぎている。
表現のテイストも小説/詩という形態も違うのだが、伊藤比呂美ねーさんの「カノコ殺し」を思い出した。
- 作者: 津島佑子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/03
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (14件) を見る
- 作者: 伊藤比呂美
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 1988/12
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (12件) を見る