伊藤たかみ「秋田さんの卵」（前篇） - わたしが猫に蹴っとばされる理由

　法改正によりまもなく廃業しなければならない付添婦の熟女・秋田さんについて、そしてそれ以外のことも、あれこれ話ながらグダグダと入院生活を送る、比較的症状の軽い男たち。しかし病院という場所にいるからには、時折偶発的に他者の死に首筋をぬっと撫でられたりもする……。
　保坂和志っぽいなあ、と思いながら読みすすめている。