残されたぼくは、残り物のカレーに - わたしが猫に蹴っとばされる理由

　六時起床。晴れ。今日は休むことに。
　午前中は慌ただしく掃除。ようやく玄関や窓に結露がつかなくなってきたので、思い切ってかび臭さが気になっていた下駄箱の中を清める。靴を影干し。夫婦二人の世帯だというのに、びっくりするくらい靴が多くて驚く。仕事用とプライベート用、と考えたら、これくらいの足数になるのは当たり前なのだが。
　カミサンは個展会場へ。残されたぼくは、残り物のカレーにコロッケをのせて昼食。食後、猫と昼寝。
　午後からは歩いて吉祥寺へ。ハナミズキの花にばかり目が向かう。以前は白いもののほうが好きだったが、最近は濃い桜色をしたものも気に入っている。花びら（正確には苞葉といって花ではないらしいのだが）が中心から外側に向かって描く鮮やかなグラデーションが四方に広がるのを見ていると、なにやら開放的で、おまけにあでやかな気分になってくる。
　カルディコーヒーファームで中国の調味料の豆鼓、トマト缶、オリーブオイル、カレールーなど。丸井のとなりの無印良品で部屋着用のボタンダウンシャツ。ロヂャーズで猫缶。かなりの荷物になったが、リュックに全部詰め込んで、歩いて帰ってきた。ちょっと疲労。だが、歩くことが心地よい季節。いまのうちにいっぱい歩いておこうと思った。
　帰り道、油断していたら歩いている最中に放屁してしまった。ブウッという、ちょっと上がり気味の、いかにも屁らしいコミカルな音が立った。向こう側から大声で話しながら歩いていたおばちゃんふたりとすれ違った直後だ。屁が出た瞬間、おばちゃんたちの会話がピタリと止まった。聞こえたらしい。
　夕食は麻婆茄子を自分でつくった。辛さ控えめにつくった。それから、残り物のセロリを胡麻油と塩胡椒で炒めてからガラスープを入れてつくった超簡単中華セロリスープ。これに、帰ってきたカミサンがつくったお手軽棒々鶏（蒸し鶏をちぎって、茹でたもやしを敷いた皿にのせただけ）で立派な中華の夕食。