第一章、第二章ちょびっと。小説家の「わたし」と、利発な長男ランちゃん、そしてまだ言葉を発することのできない次男キイちゃんは、近所の公園の砂場で、顔が奇形の子ども「ミアちゃん」とその母親と出会う。
ただひたすらに軽い、しかしまじめな、遊びも飾りもほとんどない文体で、ときおりずっしりと重たいことが挟まってゆく。その、ずっしるとした重たいことが、どことなく初期の傑作『さようなら、ギャングたち』に通じるところがある。
- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/05/17
- メディア: 単行本
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