わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

絲山秋子『妻の超然』

 この作家の作品はあまり好みではないものが多そうで、1冊くらいしか読んでいないのだけれど、これは気になった。帯に書かれている本文の引用、そこに籠もったエネルギーが凄まじいのだ。とんがっているのだ。というわけで、ちょっと引用。

文学がなんであったとしても、
化け物だったとしても、
おまえは超然とするほかないではないか。
おまえはこの町に来て初めて知ったのだ。
ここでは、夕日はいつも山の向こうに沈む。

 不条理な決めつけと不変(普遍じゃなくて)の真理とが、妙なバランスで同居している。このバランスを実現しているのは何? はよ読まなければ。

妻の超然

妻の超然

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