わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

こもる時間

 六時三十分起床。花子に枕を奪われていた。最近はいわゆる普通の枕ではなく円座クッションを枕代わりに使っている。おそらくドーナツ型の窪みが体のカーブにピタリとあって心地よいのだろう。気を抜いていると、人の道具はたちまち猫に奪われる。猫は絶対に返してくれない。だが、ニンゲンのほうはみな、それでよいと思っている。猫に甘い、というべきか、猫に対する尊き自己犠牲というべきか。
 7、8、9……と時計の指している数字が大きくなるにつれ、青空がどんどん広がっていった。おなじマンションの1階に住むKさんの家の庭で、おそらく縁日で買ったものがどんどん成長しているのだろう、大きな亀が、コンクリートの上でひなたぼっこをしていた。
 掃除を済ませ、午前中から仕事。小さな仕事だが難解なので、なかなか書くという段階にたどり着けない。ひたすら資料を読み込み、ノートをつくりつづけた。数時間かけて作業して、ようやく何かが見えはじめたが、この件の作業はそこでやめた。一度頭をリセットしておかないと書けないからだ。別の案件に切り替える。こちらも資料を読み込みつづけた。思い返すに、今日はコピーライターとして一言も言葉を生み出していない。
 夕方、カミサンと散歩を兼ねて荻窪の街の電気屋さんへ。エアコン買い換えの件を相談し、一度ウチに来てもらうことにした。わが家のエアコンはマルチ室外機というタイプで、交換がやたらめんどくさそうだからだ。ざっくり対応の家電量販店には相談できない。親身になってくれる人が必要だ。この店には以前、脱衣所の照明が壊れたときにお世話になっている。そのときのことをちゃんと覚えてくれていたので感激した。仕事って、人とのつながりなんだなあ、と実感。ぼくの場合は、つながり半分、孤独半分だが。おそらくコピーライターやデザイナーは、他の仕事と比べて自分の中にこもっている時間が異様に長い。
 カミサンも個展が終了し一息つけるはずなのになぜか妙に忙しかったので、夕食はピザ、からあげ、サラダで簡単に済ませた。