わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

古井由吉『栖』読了

 な、長かった……。とにかく、うまく時間を作って読書する、ということができない状態がしばらくつづいていたからだ。改善しないと。
 岩崎と佐枝、二人の生き方はただひたすらに暗い。周囲とコミュニケーションを取れないという欠陥が、佐枝を狂わせたのではないか。孤独は人を狂わせる。
 だが、二人には希望がある。子の存在。これがなければ、本作はつまらない作品になっていたのだろうなあ。

栖 (1979年)

栖 (1979年)

聖;栖 (新潮文庫)

聖;栖 (新潮文庫)

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