デビュー前の実験作らしいのだが、文体こそ青臭いものの、内容は最近の作品と比べても遜色ない。どんどん思考の迷宮に入り込む主人公の姿は、時代に翻弄される現代人の姿の……などと分析しようとするのは無粋。ただただ、この不条理さを純粋な芸術として楽しむべき。
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