わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

小野正嗣「獅子渡り鼻」

「群像」十一月号掲載。眠たくてあまり読んでいないのだが……。舞台は九州だろうか。母と東京に住んでいたが、どうやら訳ありで田舎の親戚に預けられている小学四年生の少年・尊の目の前に、先祖の文治の幽霊が時折、姿を現す。尊は文治を兄と思いはじめる。
 緻密な心理描写、情景描写を重ね、そこに異物的に文治の霊がポンと置かれる。現代アートみたいな違和感、というか、おもしろさ、というか。

群像 2012年 11月号 [雑誌]

群像 2012年 11月号 [雑誌]

小野正嗣の作品はこちら。『マイクロバス』は傑作です。