五時五十五分起床。不規則に強弱を繰り返す雨音は、強い時よりも弱い時のほうがより耳に響くような気がする。響くというよりは、中途半端な静寂、その不完全さにばかり聴覚が向かっているからだろう。雨音よりは、空気の流れるノイズのようなものを、無意識のうちに拾おうとしている。
麦次郎が朝からよく騒ぐ。腹の底から、わがままさを力いっぱい吐き出している。だだをこねる子どものような叫び方。声のトーンもちょうど子どもとおなじくらいの高さなのではないか。花子は大声を出さない。
口先だけで、小さくだだをこねる。それが、しつこい。
仕事。どうまとめるべきか、そのイメージがまるで見えないせいだろうか、今一つ集中しきれない。いや、集中が途切れる頻度がいつもより多い。
夕方、買い出しのためのOKマートへ。善福寺川で、闇に沈みそうになっているゴイサギを見かけた。リードにつながれておばさんと散歩している巨体の猫も見かけた。