わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

堀江敏幸「二月のつぎに七月が」(27)

「群像」2020年9月号掲載。風呂につかりながら少しだけ読んだ。

 いちば食堂で亡父の形見の文庫本をめくりながら、この食堂の静かで地味な常連客である阿見さんは、店員の女性の声が、かつて自分が働いていたそろばん塾の娘であり、思いを寄せた(ような…ダイレクトな書かれ方はされていないのだが)美佐子ちゃんに似ていることに気づく。声、そして文庫本に綴られた言葉、阿見さん愛用の手帳に綴られたメモ、つまり言葉の痕跡。

 

 

群像 2020年 09 月号 [雑誌]

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  • 発売日: 2020/08/07
  • メディア: 雑誌
 

 

 

雪沼とその周辺 (新潮文庫)

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河岸忘日抄 (新潮文庫)

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なずな (集英社文庫)

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  • 作者:堀江 敏幸
  • 発売日: 2014/11/20
  • メディア: 文庫