2015-06-22 古井由吉『雨の裾』 「踏切り」。時空の混在、と書くとSFのようだが、意識や記憶の混濁が、いつしか自分を過去と未来とが、ここと別の場所とが、渾然一体となったような場所にいる感覚を生み、そのまま忘我の極致にひきずりこもうとする、そんな感覚は、多かれ少なかれ、誰でも経験しているのではないか。 雨の裾 作者: 古井由吉 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/06/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 古井由吉の作品かこちら。