わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

映画

「グーグーだって猫である」

巨匠、大島弓子原作の、手塚治虫文化賞受賞作の映画化。乱暴に要約するとペットロスからの恢復の物語なのだが、そこにアシスタントの女の子の恋が終わるまでのエピソードや、大島をモデルにした主人公・麻子のじれったい恋や卵巣ガンとの闘病などが挟み込ま…

「デトロイト・メタル・シティ」

観ましたぜ、比呂美ねーさん。内容は原作よりかなりソフト。間違ってもスパンキン風林火豚や東京タワーにレイプなど期待してはいけない。日本映画の典型的ハッピーエンド型サクセスストーリーのパターンに、あの狂乱の物語を無理やり押し込んだ感じ。あちこ…

「キサラギ」

昨日放送されたものを録画して観た。小栗旬主演の密室サスペンス。密室で推理をくりひろげるだけで、密室殺人ではないので注意が必要。 笑いあり、涙あり、肩すかしあり、裏切りあり、のエンタテイメント。映画よりも舞台で観たかったかな。 「ストーカー」…

「ストーカー」

1979年公開の、アンドレイ・タルコフスキー監督のSF作品。タルコフスキーは大好きなのだが、好きを自称している割にはあまり作品を観ていない。「ノスタルジア」「サクリファイス」「惑星ソラリス」の三作だけなのだ。 ストルガツキー兄弟の小説の映画化なの…

「ザ・マジックアワー」

アンジャッシュのコントを三谷が映画にしたらこうなるわけである。 主演の佐藤浩市のメタ演技のバカっぽさが最高。重要だと思ったのが綾瀬はるかの存在。彼女の役回りがなかったら、この物語は迷走しっぱなしだったと思う。「ザ・マジックアワー」 オフィシ…

イン・ザ・プール

録画しておいたものを観た。松尾スズキ演じる破天荒な精神科医と患者たちを、オムニバスっぽく描いた快作。 物語の中核になるのは、オダギリジョー演じる、妻に逃げられた三十男が勃起しっぱなしになるという一種の精神障害から立ち直るまでの経緯。ラストで…

「かもめ食堂」

録画しておいたものを観た。フィンランドにある、日本人女性が開いた食堂が満席になるまでを描いた作品。さみしさを抱え込んだ女性たちの人間模様がストーリーの中心。それが悲壮に思えてこないのは、やはり小林聡美ら主演女優たちのコメディ感覚が優れてい…

ジャンゴ スキヤキ・ウェスタン

アクションたっぷり、不思議世界の娯楽巨編。血なまぐさい殺戮シーンの連続は少々つかれるが、作り込まれたチャンバラ+西部劇のインチキ世界は一見の価値あり。暴力バカ大将・清盛になりきった佐藤浩市と、悪魔的頭領・義経をクールに演じた伊勢谷友介、深…

トリック劇場版2

細かな笑いの連続、時折おとずれる大きな笑い。。そして笑いがさめた直後に訪れる悲しみ。運命を「トリック」によって変えようとした哀れなペテン氏の生そのものである。…なんて書くと映画評っぽいかな。本作は重たいことは考えず、娯楽作品として楽しんだほ…

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2

ヤフーで無料公開中のものを鑑賞。十年近く前に劇場で観ているが、改めて観てみるとダイジェストとして異様なまでに完成度が高い。意図的な物語の解体が、逆にこれまで物語によって解体されつつ構築されるような扱いだった登場人物たちの心理に、ひとつの柱…

逆境ナイン

約二時間に及ぶ、情熱的で、かつ壮大なるスケール感に満ちた史上最強のコントである。こんな馬鹿馬鹿しい内容に、よくも多額の予算を組めたもんだ。いやあ、好きだなあ。

THE有頂天ホテル

奇跡がどうのこうの、というキャッチフレーズだったと思う。奇跡というより、なんとかなってよかったね、というストレートなよろこびをまわりくどーく表現した、その過程が馬鹿馬鹿しいけど悲しくて、でも笑える。そんなコメディでした。篠原涼子のコールガ…