わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

老人化

 父親の誕生日である。何歳だかよく知らない。たぶん六十七くらいだと思う。息子のくせに薄情な、と思われるかもしれない。親が歳を取り老いていくということは、あたりまえなのではあるが、心のどこかでどんどん老人化しているという事実を認めたくないと思っているから、親の年齢を無意識のうちに忘れようとしているのかもしれない。親父、といって思い出すのは白髪頭でシワの増えた現在の父の姿ではなく、ぼくが幼稚園か小学生のころの、三十代の妙な活力に満ちた父だ。
 七時三十分起床。朝、4kmほどジョギング。雲の多い空、そしてひんやりと冷えた空気。これを冬の兆しとみるべきか、季節の消えた都会の表情とみるべきか。善福寺川はすこしずつ冬の気配を強めている。川沿いの一戸建てやマンションの庭に植えられた木々は黄葉し、木の葉や生らした赤や黄色の実を川に落とす。川では、遠い国から渡ってきたオナガガモコガモが、水面から尻だけをぴょいと突き出し、川底にいる虫だか小魚だかを夢中になって取っている。川面すれすれをキセキレイが飛び、キキキとご機嫌な声をあげる。その傍らをカモたちが通り過ぎ、そのたびにキセキレイは右や左に迂回する。
 午後よりカミサンと外出。三鷹市芸術文化センターで「三遊亭小遊三・春風亭小柳枝 二人会」を観る。爆笑。安心して笑えた。
 終了後、三鷹駅まで歩き、ひとの多い吉祥寺へ。パルコの「フランフラン」で文房具、「リブロブックス」で書籍を購入。「ロヂャース」では猫缶。重たい荷物を抱えながら西荻まで移動し、「佐藤家の食卓」で夕食を摂ろうと思ったが、めずらしく満席。しかたないので「ぼんしいく」に行ってみるが、こちらも満席ではないか。じゃあ「バルタザール」なか、と駅方面へ戻ると、新しい店ができているのに気づいた。「西荻荘」というダイニングバー。ためしに入ってみる。アタリでした。詳しくは後述。
 二十一時、帰宅。猫たちにゴハンを与える。