わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

満月の妖光よりも

 二時三十分。花子、半狂乱となり小一時間ほど家中をうろつき、ふにゃんふにゃんと鳴きつづける。おそらくはわが家で満月行動と呼んでいる、月に一度のバイオリズム的な興奮状態。何度なだめてもおさまらない。あらゆる存在に抵抗してやる、という意気込みすら感じられる。いつからパンクになったのだ、この猫は。ゴハンを上げたらすぐに静かになった。心を惑わす満月の妖光よりも、猫缶のほうが強いらしい。
 六時四十五分起床。花子、四時間前の状態からは想像できぬほどの落ち着きっぷり。腕枕でクークーと小さな寝息を立てている。この寝息の中に、あの半狂乱が潜んでいるのか。それもとも、半狂乱を吐き出しきったからこんなにかわいい寝息が出せるのか。
 夕方まで書斎に籠って延々と仕事。午前中は某IT企業の雑誌広告。三連休の間もずっと何を書くべきか悩んでいたのだが、いざ誌面構成を考えはじめたら、極上の使い心地の万年筆のペン先から溢れるインクの流れみたいに、スムーズに、そしてはっきりと構成も内容も言葉も浮かんできたので安心。
 午後は先日の取材のテープ起こし。自分の取材を聞くのは苦痛だ。なんだこの日本語のみだれっぷりは、なんだこのトンチンカンな話の流れを無視した質問は、なんだこのリアクションは、なんだこの語尾のごまかし方は、なんだこの意味不明な間は、なんだこの意味不明な笑い声は、なんだこの……と反省材料はつきないのだが、それらが次の取材に活かされることはまずない。
 BGM、午前中は坂本龍一のオペラ「LIFE」の曲。午後はテープ起こしをしていたので聴けなかったなあ。

DISCORD

DISCORD

 夕方、おなじ姿勢でキーボードを叩きつづけていることに苦痛を感じ、身体をほぐすために散歩へ。
 夜は豆腐ステーキ。ちょっとだけ芋焼酎を飲む。