わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

「音がよくなりましたよね、私はびっくりしました」

 六時五十分起床。空の色は重く空気は湿っているが、冷たくはない。身体にまとわりつくような、粘り気のある暖かさを感じる。晩秋には、そして初冬にもあまり似つかわしくない。
 午前中は先日の取材のテープ起こし。昨日吉祥寺で購入したデノンのヘッドホン、小売価格3,000円のエントリーモデルなのになかなか音がよい。ICレコーダーのつたない録音、ときおり聞き取れず難儀することがあるが、今回はその回数が驚くほど減った。録音状態や取材相手の声質にも寄るのだろうが、ヘッドホンの効果がいちばん大きいようだ。作業はいつもより軽快に進む……花子にジャマさえされなければ、だが。
 午後より外出。打ち合わせの前に、西荻窪駅周辺で月末の銀行まわりを済ませる。ちょっと時間に余裕ができたので、「新星堂」にチラリ立ち寄る。西荻の新星堂はKing Crimsonの品揃えが素晴らしかった。荻窪ルミネ店など全然揃ってないのに、だ。不思議に思いつつ、先日カミサンからもらった音楽ギフトカードを使って紙ジャケット再発版CDを買った。するとレジで、50代の店員に話しかけられた。
「最新のベスト盤が出ていますが、お買いになりましたか」
「持ってます」
「音がよくなりましたよね、私はびっくりしました」
「Robert Frippがリマスターしたらしいですね」
 八丁堀へ。某代理店で打ち合わせ。重くのしかかるような鉛色をしていた空が、午後になると急に晴れた。
 帰社/帰宅後もテープ起こし。二十時、ようやく終了した。明日からこれを誌面に落とし込む。
 夜、オヤジから電話。入院した伯父、あまり調子よくないようだ。来週当たり見舞いに行け、と言われた。一方、オヤジの網膜剥離はほぼカンペキに治ったらしい。こちらはひとまず安心。