わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

スタニスワフ・レム/久山宏一訳『大失敗』

 生命の有無と自然環境の関係についての論考が延々とつづく。深い洞察。地球には生命があり、その生命のために鉱物など他の無機質が存在するという考えは捨てるべきだ。レムと言えば進歩重視の科学中心主義への痛烈な批判者であるが、ここまでくると生命主義(なんだそりゃ)批判とでもいおうか、なんといおうか。広い宇宙全体でみたら、生命をもつこと自体がマイノリティであるのかもしれない。