「群像」8月号掲載。中国人女性が芥川賞を受賞し盛り上がっているようだが、初の外国人受賞はリービさんだったんじゃないかな。
革命前まで中国にいたらしいユダヤ人の足跡をたどる主人公。自分にも流れるユダヤ人の血。そして、外国人という生き方と歴史との関係。
そうなんだよな、歴史だよな、と思った。日本人が書く小説には、歴史の感覚、歴史の視点、歴史的な考察が欠落している。例の中国人女性の作品は読んでいないからわからないが、リービさんの作品については、本作は歴史的観点が濃厚だし、希薄ではあるが「星条旗の聞こえない部屋」などにも感じられる。歴史を語るには、外側という視点が必要なのだろうか。
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