わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

小川国夫『止島』

 遺作短篇集。心して読むべし。
「葦枯れて」。戦国時代の、戦の場での身内殺し。ですますを基本とした奇妙な文体とねじれるような展開、そして怒りをそのままに放置したかのようなラスト。深刻なテーマを実験的な手法で語った傑作。いや、実験的でもないのかな……。ですます調は小川最大の特徴と言えるし。

止島

止島

虹よ消えるな

虹よ消えるな

アポロンの島 (講談社文芸文庫)

アポロンの島 (講談社文芸文庫)