「新潮」1月号より。どちらかと言うと書斎に引き籠もりがちなイメージのある二人の偉大な現代作家(戦後作家と言ったほうがいい?)が、外国詩と自身の老病死について語り合っている。ベースになっているのは、超難解で根を上げそうになったもののなんとか読み切り、古井さんの詩の解釈と訳詩の美しさ、そして取り上げた詩の奥深さや鋭さに、それなりに深い感銘も受けたという記憶のある名作『詩への小径』。これを大江さんが読み、古井さんに質問を重ねていく。中期以降、現在に至るまで「読む」ということに常に軸足を置きつづけた作家と、書くことにこだわりつづけた作家が、詩=言葉について語り合う。なかなか興味深い。
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古井由吉の作品はこちら。好きなのは『野川』『辻』『白暗淵』など、あの世に片足つっこんで書いたようなすさまじい作品。