わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

ゲルハルト・ケップフ『フクロウの眼』

 中断していたが、「群像」と「新潮」の9月号のめぼしいところを読み終わったので再開。
 第十五章。「共和国の情勢、高等教育の利害得失、また、槌と鑿による複式簿記についての話」。学校を中退し、墓石職人になろうとした主人公が、親方から指導の域を超えたイジメを受け、学校に戻るまで。と書くとフツーの話だが、中盤は延々と、墓石の下に眠る大量の人々の後悔や悔悛の話。これが、どこまでが誰の話やら、混沌とした状態で段落もないまま、だらだらとつづく。その、つながりっぷりが妙に惹かれる。

ふくろうの眼 (文学の冒険)

ふくろうの眼 (文学の冒険)

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