わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

野間宏「暗い絵」

 いじられてカッカしたかと思えば、ふられた思い出が語られたり……。漱石あたりの、明治の作品の影響が色濃い反面、妙に現代的だったりもする。政治について語ろうとしているような感じもあるのだが、それでいて世界が異様なほど矮小。無駄に長く過剰に修飾された文体は作品世界とはミスマッチなはずなのに、この文体でなきゃダメなんだろうなあ、とも思ったり。とにかく不思議です。

暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)

暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)

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