わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

古井由吉「夜明けの枕」

「群像」2014年9月号掲載。司法試験に挑戦しつづける(が一向に合格する気配のない)インテリヒモ男と養う女。まるで先の見えない息の詰まるような毎日の繰り返しのなか、女は布団の中で男の太ももを両足で挟み込んで胸をさすりつづけるが、気が済むとすぐに眠りに落ちる。その一連の動作が、免罪符、贖罪のように読めてしまう。

群像 2014年 09月号 [雑誌]

群像 2014年 09月号 [雑誌]

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