「群像」2015年12月号掲載の対談。古井さんの新作『雨の裾』発売記念対談の模様。とにかく又吉の古井由吉愛がすさまじい。古井さんも古井さんで又吉が大好きらしく、非常にリラックスして自身の作家としての作法を語っていた。
注目すべきは、古井さんは又吉の作家としての才能を買っていながらも芸人として接しており、そして又吉もまた芸人として話をしていること。それでいて、いや、それだからこそ、話は時折、創作の深淵へと一気に突き進んでいったりする。この二人の組み合わせ、そして話の内容そのものが、タイトル通り「破綻があるから面白い」になっている。面白いなあ。