最新作。短編集と言っていいのかな。それとも長編として読むべきか。この人の場合、そういうの関係ないからなあ。
「動物の謝肉祭」。とにかく寒い。ダジャレこそ登場しないが、自分はオモロイヤツだと勘違いしたオジサンの延々とつづく無駄話のような寒さがある。でもおそらく、わざとやってるんだろうなあ。ただしその寒さの裏側に、ラングとパロールの問題だとか、名前が本人や社会に与える影響の問題とか、格差の問題とか、待機児童の問題とか、さまざまな形而上形而下の問題が隠れているように読めなくもない。まだ読了できてないから、この後どうなるのかもわからないし。