もちろん最後に大団円があるわけではなく、オチがあるわけでもなく。どこから読んで、どこでやめても、おそらくはおなじ読後感。でも、全部読みたくなる。語り手であるタカシの幼少時代を、追体験したくなる。彼が出会った人たちに出会い、彼が感じた季節を、ともに感じていたい。そんな作品。ラストは猫たちの死という悲劇的な出来事がひたすらつづく『未明の闘争』よりは気軽に読めるかな。
もちろん最後に大団円があるわけではなく、オチがあるわけでもなく。どこから読んで、どこでやめても、おそらくはおなじ読後感。でも、全部読みたくなる。語り手であるタカシの幼少時代を、追体験したくなる。彼が出会った人たちに出会い、彼が感じた季節を、ともに感じていたい。そんな作品。ラストは猫たちの死という悲劇的な出来事がひたすらつづく『未明の闘争』よりは気軽に読めるかな。