四時、麦次郎に起こされる。腹が減ったらしい。昨日の夕方に起きてしまった癲癇発作は直後に「食欲の異常」という妙な行動を取ることが多いのだが、それでも発作の際に失ったエネルギーを補給するには不十分だったらしい。20gほどあげたが、あっという間に完食してしまった。欲しがらなかったのでそれ以上はやらず、少し行動を見守ってから二度寝した。新しいインコがわが家にやって来たが、カゴのなかで両足がもげてしまった夢を見た。インコはへいちゃらそうだった。
五時四十五分起床。麦次郎、また騒いでいる。キッチンでお座りしてぼくが起きるのを待っていたが、一向に起きないので癇癪をおこしたらしい。癇癪と癲癇は字が似ているな。と、それは関係ないか。ちゅーるを1本あげたが、まだ足りないというので焼きカツオも1本。これでやっと満足してくれた。どちらも猫飼い界では長定番のおやつ。
仕事。某公共団体のリーフレットの構成。昨日は苦戦気味だったというのに、今日はどんどんアイデアが出てくる。不思議だ。
妻が油麩を親子丼風にした丼をつくってくれた。これで昼食。「徹子の部屋」に草笛光子が出ていた。たしか八十代だったはず。素敵な女性だ。
午後は別件の作業。赤字対応。
十八時、風邪が抜けきっていないので念のためクリニックへ。待合室にいた一歳児の男の子がおもしろすぎて目が釘付けになった。自動車のおもちゃを手転がしで遊んでいるのだが、ずーっとバック走行だ。これを五秒ほど楽しむと、彼膝をあまり使わないテケテケした歩き方で数メートル先まで歩き、そこに設置してある空気清浄機のオンオフスイッチを小さな指でグインと押す。ママが慌ててやってきて、切られてしまった電源を再びオンにするが、またオフにしてしまう。だがこの遊びも五秒ほどしかつづかない。つぎに彼は本棚にあったアンパンマンの小さな判型の絵本をもって待合をウロウロ。はたり、と座り込む。そこにはまだ、例の自動車のおもちゃがある。絵本を放り出して、また手転がし。五秒。空気清浄機。五秒。絵本。五秒。以下略。そしてときどき、意味不明のケタケタ笑いを五秒、意味不明のぐずりも五秒、意味不明の絶叫も五秒。五秒ルールだな、と思った。ワンワン泣きだけは延々とつづいた。
夕食は納豆オムレツとサラダで軽めに。食後に食べたなんちゃらという名前の瀬戸内海のどっかで採れた柑橘が、べらぼうにうまくて驚く。オレンジっぽいのだが、より濃厚で新鮮。甘みも香りもぎゅっと凝縮されている。なんていう名前だったかなあ。忘れた。